ポスト山本由伸は日本ハムドラフト8位右腕? 他球団から「モノが違う」
一番の武器は「考える力」
飽くなき向上心で、現状に満足しない。不安定な制球を改善するため、垂直に立ってから左足をすり足で踏み出す新たな投球フォームの改造に踏み切った。山本由伸(ドジャース)を彷彿とさせるフォームだが、決して模倣しているわけではない。「自主トレ先で、お世話になっている先生が(山本由伸と)一緒なので取り組みやトレーニングの内容から(フォームが)似てくる部分はあると思うけど、僕自身は僕自身。自分のものにできるように」と真意を明かしていた。 「教授」という愛称で親しまれる北川の一番の武器は「考える力」だろう。アマチュア時代からトレーニングやコンディショニングの知識を学び、さまざまな取り組みを敢行してきた。北山は新人の22年に週刊ベースボールのインタビューで、研究する姿勢について聞かれて以下のように語っている。 「もともとの性格なんでしょうが、小さいころから物事の本質を見極めたいというか、そういう気持ちはありました。表面的な部分だけを見ないような考えがあったんです。例えば、野球に関しても『その日がよかったからOK』じゃなくて、『なんでよかったのか?』と考えてみたり。何事にも原因があって、結果があるものですから。それをしっかりと把握しないと気持ちが悪いんです」 超一流の投手になる投手は、目指す理想が高いと同時に情報を取捨選択して技術を高める能力が高い。北山は「3年後は日本を代表する投手になっていたいですね。先発とリリーフのこだわりはないのですが、投手として一番目指すべきところは、9回を投げ切って、完封できる投手だと思っています。現在なら完全試合をやってのけたロッテ・佐々木朗希投手や、オリックス・山本由伸投手。ゼロを並べて1人で投げ切れる投手が究極だと思います。クローザーであったとしても、それくらいできる容量を持った投手が理想です」と語っている。 2年連続最下位からの巻き返しを狙う日本ハム。下克上に向け、北山が白星を積み重ねられるか。チームの命運を握る右腕と言ってよいだろう。 写真=BBM
週刊ベースボール