【解説】記事が「真実か」どう明らかに?裁判での焦点は?…ダウンタウン松本さんと週刊文春の裁判はじまる
日テレNEWS NNN
ダウンタウンの松本人志さんが女性との性的行為に関する記事で名誉を傷つけられたとして、「週刊文春」側を訴えた裁判がはじまりました。元大阪地検検事の亀井正貴弁護士は、今後、松本さん本人が尋問に答える可能性も高いと話しました。
■裁判の争点は記事が「真実か」
有働由美子キャスター 「松本人志さんが週刊文春側を名誉毀損で訴えた今回の裁判。最大の争点というのが『記事が真実かどうか』ですが、どうやって今後明らかにしていくんでしょうか?」 小栗泉・日本テレビ解説委員長 「記事が真実かどうかを証明する必要があるのは文春側です。このためA子さん、B子さんが証人として出てくるだろうと元大阪地検検事の亀井正貴弁護士はみています」 有働キャスター 「一方の松本さん側はどう出てくるんでしょうか?」 小栗解説委員長 「松本さん側は、記事が真実ではないという主張を立証するために関連が指摘された後輩芸人についても必要があれば、出廷を依頼すると松本さん側の代理人弁護士は話しています。また、松本さん自身も出廷は拒否していませんので今後、本人尋問の可能性も高いといいます」 「そして亀井弁護士は、裁判での焦点は『飲み会はあったのかどうか』『性的行為はあったのかどうか』『性的行為があったとして、強要はあったのかどうか』、これらを松本さん側がどこまで認めるかだというふうに話しています」
■仮に女性がウソをついていても…週刊文春側が勝つ可能性も?
有働キャスター 「記事が真実と認められれば文春側の勝ち。認められなければ松本さん側の勝ちというふうになるんですか?」 小栗解説委員長 「それが実はそういうわけでもなくて、次の問題になるのが『真実相当性』というもので、文春側が真実と信じるに足るに相当な理由があったのかどうか。つまり、取材を尽くすなどして真実と思って記事を書いても仕方がなかったよねというふうに認められるかどうかです」 「今回、文春側はA子さん、B子さんを複数回にわたって取材。『証言に具体性があること』『当初の状況と齟齬(そご)がないなどと裏付けを重ねて真実と確信した』と主張しています。事実はともかくとして、もしもA子さんB子さんが仮にウソをついていたとしても、文春側が『真実だ』と信じるに足る状況で記事を書いていたとしたら文春側が勝訴する可能性があるということです」