【イベントレポート】ホラー苦手な深川麻衣、清水崇からの監督デビュー提案に「編集画面見れるかな…」
「東京コミコン2024」のイベント「シネマ・ステージ×怖コン『嗤う蟲』&『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』」が本日12月7日に千葉・幕張メッセで開催。「嗤う蟲」の主演・深川麻衣と監督の城定秀夫、「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」の監督・近藤亮太と総合プロデューサーの清水崇が登壇した。 【画像】「東京コミコン2024」のイベントに参加した深川麻衣 ホラー映画の魅力を語る「怖コン」。まず1月に公開を控える2作品の予告が上映され、4名が互いの作品の映像を観た印象を述べていく。清水は「嗤う蟲」について「実は本編を試写で観たのですが、予告編で期待していた以上のものがあったなと」と口にし、近藤は「村人の圧がすごいですよね。自分の(作品)と観比べると音量から違う」と称賛する。対して「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」に関して、城定は「深川さんが隣で『怖い怖い』と言ってましたが(笑)。僕がやっている作品と全然違うタイプなので、ぜひ劇場で観たいですね」、深川は「(予告を観た)今の一瞬で心拍数が……。ビデオカメラの映像から始まるのがドキドキしますね。何かが出てくるんじゃないかと、先まで想像しちゃう」と伝えた。 「嗤う蟲」の企画の経緯を聞かれた城定は「僕がチームに入ったときには脚本開発が始まっていて、ジャンルレスな魅力を目指そうという意識がありました。殺人鬼やお化けが出てくるわけではなく、『村ホラー』と見せかけて、そうではないというあんばいが難しかったです」と回想。深川を起用した理由について「ホラーというイメージはなく、恋愛映画でお見かけする印象でした。でも今作はリアルな夫婦を描く物語なのでぴったりだなと。ホラーが苦手とは知らなかったですが……」と述懐する。深川は「村にある暗黙のルールや秘密が徐々に明かされていく。そういった設定は面白いなと思いました」と話した。 タイトルは当初「村八分」だったそうだが、途中で変更。スタッフやキャストから新タイトルを募集したそうで、深川は「『ユートピア』はどうでしょう? なんて提案させていただきました」と告白。結果的に採用はされなかったものの、城定は「内容には近いかもしれないけどね」と目線を送っていた。 すでに今年の第37回東京国際映画祭で上映されている「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」。近藤は「思っていた以上に『怖かった』と言ってくれる人が多くて。地味な作品ですが、手応えを感じました」とコメントする。同作は第2回日本ホラー映画大賞の大賞受賞作の長編映画化であり、清水は「捻った作品ではありますが、(第1回の)『みなに幸あれ』よりはストレート。ずっとゾワゾワさせる映画になっています」と言及。近藤は自ら「ノーCG、ノー特殊メイク、ノージャンプスケア」というキャッチフレーズを標榜していると言い、「呪いの話ではなく、土地にまつわる因縁や祟りに関する話です。幽霊そのものの姿をほぼ見せずに進行していくことが、既存のJホラーとは違うアプローチなのかなと」と説明した。 日本ホラー映画大賞の選考委員長でもある清水は「応募作品には変化球の作品があれば、王道や正統派のものもある。ただ最近はゾンビ映画など派手な作品が減ってきましたね」と傾向を明かす。そして「プロ・アマ問わず誰でも応募できるのでぜひ。僕も城定監督も応募できます。深川さんも監督デビューできるんですよ?」とアピールすると、城定は「落ちたらどうしよう(笑)」、深川は「編集画面見れるかな……」とこぼしていた。 「ホラー映画を作る人は怖い経験をしたことがある?」と質問が飛ぶと、城定は「ないんですよね。でも今作っている作品の撮影場所が樹海で『なんか変だな』という空気は感じています」と打ち明ける。深川が「嗤う蟲」で共演した若葉竜也のエピソードとして「撮影中に幽霊を見たそうなんです。ホテルの部屋で起きたらおじさんが座っていたと……」と発言すると、清水は「それ、忍び込んだ(田口)トモロヲさんじゃないよね?」と、同作のキャストである田口の名を挙げ、観客を笑わせた。 ポップカルチャーの祭典「東京コミコン2024」は明日12月8日まで開催。「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」「嗤う蟲」はいずれも1月24日に全国で公開される。