オール阪神・巨人、コンビ結成50周年で本格俳優デビュー 鈴木亮平&有村架純との共演「自慢できる」
コンビ結成50周年を迎えるオール阪神・巨人が、映画『花まんま』(4月25日公開)に、鈴木亮平と有村架純が演じる兄妹を温かく見守る役どころで出演していることが明らかになった。ゲスト出演を除けば、コンビでの映画出演は本作が初にして、本格俳優デビュー作となる。 【画像】主人公の兄妹を演じる鈴木亮平と有村架純 作家・朱川湊人氏の代表作で、ある兄妹の不思議な体験を描いた短編集『花まんま』(文春文庫)を、初版からおよそ20年を経て、映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』、『そして、バトンは渡された』などの前田哲監督が映画化。 大阪の下町で兄妹二人暮らしの兄・俊樹は、死んだ父と交わした「どんなことがあっても妹を守る」という約束を胸に、妹のフミ子を守り続けてきた。妹の結婚が決まり、親代わりの兄としてはやっと肩の荷が下りるはずだったのだが、遠い昔に二人で封印したはずの、フミ子の〈秘密〉が今になって蘇り…。 オール阪神が演じるのは、兄妹の幼なじみである三好駒子(ファーストサマーウイカ)の父であり、お好み焼き屋「みよし」の大将・三好貞夫。一方のオール巨人が演じるのは、俊樹が働く山田製作所の山田社長。両親を早くに亡くした兄妹にとって親代わりのような存在で、二人を優しく見守る重要な役どころだ。 「漫才の教科書」とも称される上方漫才界を牽引する正統派漫才コンビで、漫才業界の中でも最も古い歴史を持つ〈上方漫才大賞〉を史上最多となる4度受賞し、2019年には紫綬褒章を受章するなど名実ともにトップ漫才師である二人にとって、今年はコンビ結成50周年を迎えるメモリアルイヤー。 そんな記念すべき年に本作へ出演することについてオール阪神は「ほんまに記念に残る、ご褒美のような体験でした。鈴木さん・有村さんと共演したんやぞと、自慢できる作品になりました!」と喜びのコメントを寄せ、オール巨人も「コンビ結成50周年になるわけで、いろんなところで『五十年、五十年』と言わなあかんことになると思うんですが、この作品で俳優もやらせてもらいましたと言えるのは非常にありがたいですね。ほんま俳優っていいなとずっと思ってて、節目の年にこういう経験をさせていただいて改めて良かったなと思います」と密かに俳優業へ憧れを抱いていたことを明かしている。 前田監督がプロデューサーとともに脚本を開発している初期の段階から役柄のイメージにぴったりだと二人の名前が上がっていたそうで、前田監督は「普段コンビのお二人が、映画の中では違う場所で演じることで、作品に妙味が加わると考えました」とコメント。「お二人の漫才師として培われた経験値、そして人生を積み重ねてこられた存在感がキャラクターに深みを与え、映画『花まんま』を華やかに彩ってくださいました」と、持ち前のテンポ感でユーモラスかつ人情味あふれるキャラクターを自然体で生み出した二人に大満足の様子だ。 急きょ、台本には無かったシーンが追加となったオール巨人は、「監督からは、『俊樹いつもようやってくれてるな』って顔をしてくれと言われて、難しいなと思いながらやった記憶があります」と演技の難しさを吐露しつつも、「完成したそのシーンを見て、あれがあったから俊樹さんと社長の信頼関係が見えたんやなと感じましたね」と監督の演出に感嘆し、「僕がちゃんと表現できたかどうか分かりませんが(笑)」と謙遜した。 完成した本作を鑑賞し、オール巨人は「僕は映画の中盤から後半にかけてなぜかずーっと泣いてまして、涙がずーっと、するすると出てきたんですよね。その涙というのがいろんな涙でして、うれしかったり、悲しかったり、寂しかったり…。」と、感極まり涙が止まらなかったことを告白。オール阪神も「ものすごく“幸せを呼ぶ”ような作品に仕上がっている」と太鼓判を押している。