権藤可恋が優勢も… 拮抗の女王レース、10月連戦で形勢はどう変わる?【ステップ・アップ便り】
国内女子ツアーは次から次と現れるスターの活躍で毎年盛り上がりを見せている。そんな隆盛を支えるのは、下部ツアーの存在があるからこそ。そのステップ・アップ・ツアーは今季21試合中14試合が終了。シーズン終盤にさしかかっている。 エレガント…河本結さんのドレスフォト ◇ ■9月から10連戦 賞金女王へ勝負の月 9月の「山陽新聞レディース」から最終戦の「京都レディース」(11月13~15日)まで10週連続開催。10月はシーズン最大の5試合が行われる。神無月での戦いが賞金女王の行方を大きく左右する。 甲信越地方は長野県、上田丸子グランヴィリオGCで開催される「ルートインカップ 上田丸子グランヴィリオレディース」で10月連戦の幕開け。その後は兵庫→佐賀→茨城と移動し、大阪・茨木国際GCでの「明治安田レディス」(10月31~11月2日)と続く。 佐賀の「サロンパスレディス」(若木ゴルフ倶楽部)、明治安田レディスはともに今年2回目の開催だ。日本各地で熱戦が繰り広げられる。 【10月開催試合】 ・10月3~5日「ルートインカップ 上田丸子グランヴィリオレディース」(長野県・上田丸子グランヴィリオGC) ・10月9~11日「ECCレディス」(兵庫県・北六甲CC東C) ・10月18~20日「サロンパスレディス」(佐賀県・若木GC) ・10月23~25日「ヒルズレディース森ビルカップ」(茨城県・宍戸ヒルズCC) ・10月31~11月2日「明治安田レディス」(大阪府・茨木国際GC) ■直近4シーズンはすべて“逃げ切り” 今年の女王争いは? 過去を紐解くと、少々興味深いデータがある。過去4シーズンはヌック・スカパン(タイ)、リ・ハナ(韓国)、櫻井心那、ウー・チャイェン(台湾)が賞金女王に輝いたが、いずれも残り7試合時点でランキング1位。全員がその後に一度も王座を奪われることなく、逃げ切りで賞金タイトルを獲得した。 スカパン4勝、ハナ3勝、櫻井5勝、チャイェンが3勝と、いずれも複数回優勝で“絶対王政”を築いたため、追いかける選手たちにとっては厳しいレースだった。しかし、今年は違う様相を見せている。 現在の賞金ランキング1位は今季2勝の権藤可恋。通算1423万7666円を稼いでいるが、2位の木下彩との差は320万ほど。昨年のチャイェンは約1000万円、2年前の櫻井は600万円ほどの差をつけて終盤7試合に挑んだことを考えると、近年では最も拮抗した女王争いと言える。 賞金ランキングトップ2には来季のレギュラーツアー前半戦出場権。3位~10位にはファイナルQTへの出場資格が与えられる。未来を切り開くために奮闘する選手たちの戦いも、いよいよ佳境を迎える。この10月戦線で女王争いは決着を見るのか。はたまた、さらにし烈となっていくのか。勝負の秋が幕を開ける。