和歌山県庁地下で42年営業のそば店「信濃屋」が閉店へ
和歌山県庁本庁で42年にわたって営業し、県の職員らの昼ごはんを提供し続けてきたそば店「信濃屋(しなのや)」が、3月いっぱいで営業を終了することになり、多くの常連客に惜しまれています。 信濃屋は、1982年10月に県庁本庁で営業を開始したそば店です。 県庁職員以外に一般の利用も出来るため、昼休みには、いつも満席で、出前の注文も引っ切りなしです。 また、県庁や県警本部に詰める報道記者にも馴染みが深く、記者の発案で「カツカレー丼」がメニューに加わるなど、親しまれてきました。 しかし、近年は材料や燃料の価格が高騰し、運営が困難になってきたとして、ことし3月末での営業終了を決めたものです。 常連客のひとりで元県庁職員の嶋俊夫(しま・としお)さんは「開店当初から定年退職してからも40年以上通ってきましたが、寂しいです。山菜そばが好きでした」と惜しんでいました。 親子で厨房に立ち続けた、息子の見澤篤規(みさわ・あつのり)さんと母親の倖知子(さちこ)さんは「毎日休まず、風邪も引かずに頑張ってきましたが、やはり寂しいです。多くの職員や記者、一般のお客さんに喜んでいただけて幸せでした」と話しています。 信濃屋は、3月29日で営業を終了し、42年の歴史に幕を下ろします。