人間の力ってすごい、加藤和樹が「奇跡の舞台」で表現したいこと
◆「ミュージカルに出合ったのが大きかった」
──コロナ以外でも、ミュージカルからゲームの声優までさまざまなジャンルで活動するなかで、意識が変わったことってありますか? 昔は「音楽は音楽、舞台は舞台、声優は声優」って、一個一個別々の仕事だと思っていました。でもいろんな仕事をするうちに、全部がつながっていると気づいて。たとえば声優で覚えた息遣いの表現が、ミュージカルで繊細な芝居をするときに、すごく生かされたりする。(音楽の)レコーディングというものが、芝居の稽古やリハーサルとも共通しているんだ、とか。そう自分が納得したときに、すごく気持ち的に楽になりました。 ──そう考えるようになったきっかけが、なにかあったんでしょうか。 なにか「これ!」っていうものがあったわけではないです。でもミュージカルに出合ったのが、やっぱり大きかったと思います。音楽もダンスも芝居も、全部が詰まっているエンタテインメントなので、自分の表現の幅が広がったし、なにか核になる部分ではありますね。 ──あとこの作品は、新築の劇場「SkyシアターMBS」(大阪市北区)で上演されますが、出来立ての劇場で公演をした経験は、今までありましたか? 『タイタニック』再演は、新しくなったばかりの「日本青年館ホール」(東京都新宿区)でやらせていただきました。やっぱり新たにできた劇場って、力を持ってると思います。「SkyシアターMBS」はロビーの解放感もあり、ここからさらにお客さまにとって素敵な演劇との出合いの場になるでしょうね。 ◇ ミュージカル『カム フロム アウェイ』は4月4~14日まで「SkyシアターMBS」(大阪市北区)にて上演。キャストには安蘭けい、石川禅、浦井健治、加藤和樹、咲妃みゆ、シルビア・グラブ、田代万里生、橋本さとし、濱田めぐみ、森公美子、柚希礼音、吉原光夫という豪華キャストが揃い踏み。チケットは1万5500円(U-25チケットは5000円)、現在発売中。各日、当日券は劇場にて販売される。