「入り口は私。だって可愛いから(笑)」人気女子レスラーの野望…「燃え尽きかけた」中野たむが“2連敗の屈辱”から見つけた強くなる理由
ビッグマッチ“2連敗”で見つけたもの
アジャに負け、ウィローに負け、それでも中野たむの“プロレス頭”は回り続ける。ウィロー戦後のインタビュースペースでは「全然落ち込んでない! 落ち込んだことないので」と強気な言葉が出た。 「中野たむの物語は、いつも負けから始まるんです」 スターダムに来た時も、ジュリアとの抗争もそうだった。誰よりも憎くて、誰よりも燃える相手、プロレス人生最大のライバルだったジュリアは3月いっぱいでスターダムを退団。そのことで、たむも燃え尽きかけていたという。 「3月にやった最後のシングルマッチは15分時間切れ。試合後に岡田さん(岡田太郎社長)に言われたんです。“試合時間を15分にしておいてよかったです。30分やってたら、たむさんが燃え尽きてプロレスをやめてたかもしれない”って。確かにそうでしたね。15分一本勝負で決着がつかなかったから、ギリギリ燃え尽きずにプロレス生命がつながったんです」 そしてビッグマッチ2連敗の悔しさの中で、たむは新たに「強くなる理由」を見つけた。復帰してすぐにジュリアの退団が取り沙汰され、見失っていたものだ。 「ウィローとまたやりたい。もちろんアジャとも。レジェンドのゲスト参戦では絶対に終わらせませんから。落ち込んでる場合じゃないですね。負けて負けて、そこから這い上がるのが人生の醍醐味だと思ってるので」
「赤いベルトの物語が途切れてしまっている」
やりたいことがたくさんあるのだとたむは言う。赤いベルト奪還もその一つだ。単なる野望ではない。昨年、たむが負傷欠場でベルトを返上すると王座は空位に。新チャンピオン決定戦で鈴季すずに勝ったのが現王者の舞華だ。たむは舞華に対して責任があると考えている。 「舞華は“チャンピオンを倒して、乗り越えてベルトを巻く”という経験をしてないんです。私が欠場したので、それをさせてあげられなかった。だから今すぐではないにしても、舞華の前に立ちはだかりたい。舞華にとっての“ラスボス”に私がならなきゃいけない。赤いベルトの物語が途切れてしまっているので、それを再開させないと」 たむの欠場前に王座挑戦が決まっていたすずとも、いずれ向き合う必要があるだろう。世界との闘い、歴史との闘い、それに赤いベルトの途切れた物語を取り戻すための闘い。「やっぱり自分が輝きたいんです」と笑いながら、中野たむは“世界一のスターダム”のために献身するのだ。
(「濃度・オブ・ザ・リング」橋本宗洋 = 文)
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