杉咲花×若葉竜也『アンメット』8話「どちらも諦めない」という決意
綾野(岡山天音)と麻衣(生田絵梨花)の関係の行方は? 綾野が大フィーチャーされた『アンメット ある脳外科医の日記』(フジテレビ系月曜夜10時~)8話を、ドラマを愛するライター・釣木文恵と、イラストレーターのオカヤイヅミが振り返ります。 イラストをチェックする
自分の気持ちがわからなくなる綾野
ここ数回、視聴者を魅了してきた綾野楓(岡山天音)が大いにフィーチャーされた、綾野回とも言える第8話。西島麻衣(生田絵梨花)との関係も大きく動いた。 関東医大会長の祖父・西島(酒向芳)が自分の結婚を通じて綾野の父・勲(飯田基祐)が営む綾野病院を利用しようとしていたことを知る麻衣。綾野を守るため、婚約解消を申し出る。突然のことに驚く綾野。そんな中、往診中の事故に遭った勲が、川内ミヤビ(杉咲花)らが勤める丘陵セントラル病院に担ぎ込まれる。 麻衣との結婚によって父が力を入れてきた過疎地医療部門を閉鎖することも、自分が望んで突き進んできたカテーテル手術を諦めることも、全てを受け入れようとしていた綾野。「父親のことは説得するよ」と言う綾野に、「自分の気持ちは説得できてるの?」と応じる麻衣。麻衣が案じていたのは綾野自身の思いだった。 綾野は父の病院を守るため、愛情のない政略結婚へと向かっていた。過疎地医療部門閉鎖も病院を救うために仕方ないという考え方だった。ミヤビの記憶を取り戻すきっかけになればと2人で行った美術館で、綾野はつぶやく。 「あぁ~俺どうしたいんだっけな~」 それに対し、ミヤビは言う。 「記憶が繋がらなくてひとつだけいいなと思うことがあって。今の気持ちがわかること。積み重ねがないから、直感で余計なこと考えずに今の自分の思いがわかるんです」 親の病院のことばかり、人のことばかり考えて、自分がどう思うかにはおそらく重きを置いてこなかった。結果、自分の気持ちがわからなくなっていた綾野。けれど、ミヤビに指摘されて自分が麻衣のことばかり話していることを知る。