明大対東大　9回表明大1死、右翼越えソロ本塁打を放つ宗山（撮影・水谷安孝）

＜東京6大学野球リーグ：東大0－10明大＞◇21日◇第2週第1日◇神宮 　明大・宗山塁内野手（4年＝広陵）が決めた。0－0の9回1死、右翼席へ先制のソロ本塁打。今秋ドラフト1位候補の1発を機に一挙10点を奪い、10－0で大勝した。東大は先発の渡辺向輝投手（3年＝海城）が8回無失点と好投したが、降板後に救援陣が崩れた。立大と法大は2－2の引き分けに終わった。 　　　　◇　　　◇　　　◇ 　プロ併用日の神宮に、延長戦はない。優勝へ、勝率を考えても引き分けはなるべく避けたい。前打者が盗塁死した0－0の9回1死。しかし宗山は10球団のスカウトの視線を浴びながらも、冷静に足場を整え直した。「そこ（引き分けの可能性）まで考えてしまうとなかなか力みにつながるかなと思うので。盗塁アウトも関係なく、自分でもう1回作る気持ちでした」。そして右翼席へ決勝弾を放り込んでしまうから強い。 　カウントは3－1。西武秋元スカウト・育成統括ディレクターは「あの場面で意外と難しいカウントなのに大振りせず。すばらしいです」とたたえた。「今日みたいな勝敗にかかわる1本というのは常に意識したいので。試合の流れを敏感に捉えながらプレーできれば」と宗山。それまでは0点だったのに、1発直後に9得点も。有言実行で流れを作り、Vへ好発進。自身のリーグ戦通算安打も99本とした。【金子真仁】