やり投げ北口榛花、最終6投目に大逆転優勝「勝ててよかった」 陸上セイコーGP
世界女王が、国立競技場に詰めかけた約2万人の観客を沸かせた。女子やり投げの北口榛花は、2位で迎えた最終6投目に63メートル45をマークし、逆転優勝を飾った。「しっかりと勝てたのはよかった」と笑顔だった。 安全に投げたという1投目に60メートル20を記録し、序盤から好感覚だったという。その後は記録を伸ばせなかったが、5投目に62メートル02をマーク。得意の最終6投目は「いつも通り、最後だから一生懸命に投げる」と、ビッグスローを披露した。 今季は、初戦となった4月のダイヤモンドリーグ第2戦(中国)で優勝し、今月5日の水戸招待も制した。一方、「満足に動けている状態で試合に臨めていない」と体の状態には満足できていなかった。 この2週間は、コンディション調整を重視し、体のケアを多くしてきた。今大会の自身の体については、「板状だと感じていたのが、柔らかい板に変わってきている」と表現。「自分の(理想の)体に近づいてきた」と手ごたえを語った。 パリ五輪まではあと2カ月余り。「この記録ではまだメダルには届かない。すごく準備して、メダル取って帰れるように頑張りたい」。夏に向け、徐々に状態を上げていく。(久保まりな)