生き物の営み戻った松川浦 環境保全へ看板設置 福島県相馬市の「はぜっ子倶楽部」
福島県相馬市の松川浦の環境保全に取り組む「はぜっ子倶楽部」は、保護区に指定されている大洲海岸潟湖(せきこ)側の干潟に、生息している生き物や歴史を紹介する看板を設置した。29日、新妻香織代表らが現地でお披露目会を開き、看板の完成を祝った。 希少な動植物の宝庫である干潟をより多くの人に知ってもらおうと、はぜっ子倶楽部が関係機関や専門家の協力を得て、2022年春から製作してきた。3カ所の干潟を紹介する3種類の看板を作り、それぞれの場所で見つかった動植物や東日本大震災前後の環境の変化を解説している。 松川浦の干潟は東日本大震災の津波で壊滅的な打撃を受けたが、現在はハマサジやハママツナなどの希少な植物やアシハラガニの大群が見られるなど、豊かな自然が戻っている。看板の製作に協力した福島大共生システム理工学類の黒沢高秀教授は「ここだけでしか見られない植物がたくさんいる。楽しみながら守ってほしい」と話した。