見どころを解説!『髙田賢三 夢をかける』にて辿る「KENZO」創設者の軌跡
アパートの立退料を受け取ってフランス行きを決めた?「タイムラインでたどる髙田賢三の人生」
髙田の人生を年表形式で追いかける、「タイムラインでたどる髙田賢三の人生」も見逃せない。そこでは1964年、当時25歳の髙田が東京オリンピックに伴う再開発のため、アパートの立退料として家賃10ヶ月分を受け取ってフランス行きを決めたことなど、さまざまなエピソードが披露され、髙田の人物像も浮き彫りになっている。このほか髙田の代表作のひとつとされ、約20年間にわたって集めたリボンを使って制作したマリエ(ウエディングドレス)も見ておきたい作品だ。
「KENZO」ブランドから踏み込んで髙田本人に焦点。その創作活動の軌跡を知る
集大成となった「KENZO」ブランドでの最後のショー「KENZO 30ans(トランタン)」(1999年)の映像フィルムをデジタル化し、ダイジェストで紹介する映像も必見の内容だ。カラフルな色がぶつかり合い、時に華やかな花柄の広がる髙田の衣装を見ていると多幸感に包まれる。「KENZO」ブランドから一歩踏み込み、髙田本人に焦点を当てた本展にて、知っているようで意外と知らない髙田賢三の創作活動の軌跡を追っていきたい。
『髙田賢三 夢をかける』 開催場所:東京オペラシティ アートギャラリー(東京都新宿区西新宿3-20-2) 開催期間:開催中~2024年9月16日(月・祝)
文&写真:はろるど