京都・東本願寺前で復興ひろば 能登の食、物産販売 報恩講に合わせ
能登の人が地元の食と物産を販売する催し「復興応援ひろば」(北國新聞社共催)は22日、真宗大谷派の本山・東本願寺(京都市)前の「お東さん広場」で始まった。真宗で最も大事な仏事「報恩講」の期間中とあって、全国から訪れた大勢の参拝者や観光客が会場を回り、能登半島地震の被災地支援の思いを込めて飲食と買い物を楽しんだ。 真宗大谷派が主催し、石川県内から20店・団体が参加して、テントとキッチンカーを並べた。カニ汁、焼きガキ、能登牛の土手焼き、カレーなど多彩なメニューがそろい、棒茶、コメ、菓子、伝統工芸品の和ろうそくなども人気を集めた。 お昼時、カニ汁の湯気が立ち上る鹿渡島(かどしま)定置(七尾市)のテントには、たくさんの人が集まった。店舗統括営業部長の木原孝吉さん(45)は「久々にこんなにいっぱいの人を見た。石川県外の人にたくさん宣伝したい」と意気込んだ。 能登食祭市場内にある同社の店舗は、9月からようやく毎日の営業を再開。ただ売り上げは例年の1割程度で推移しているという。 愛知県常滑市から団体で報恩講の参拝に訪れ、立ち寄った渡辺通訓(みつのり)さん(79)は「能登の状況は心配だが、年取ってボランティアもできん。少しでも助けになればいい」と話して、各テントで買い物をしていた。 復興応援ひろばは24日まで、午前11時~午後5時に開かれる。28日までの報恩講期間中、境内では、能登の現状や大谷派のボランティア活動を写真で伝えるパネル展も開かれている。