「高らかにライターに火を」ケガの客が語る“放火”の瞬間 札幌・ビル火災
日テレNEWS NNN
札幌市のすすきののビルで起きた放火事件、40代の男性がガソリンのような液体をまいて火をつけたとみられています。火災発生の瞬間の店内にいた客が、当時の緊迫した状況を語りました。 ◇ ケガをした50代男性(当時、客として来店) 「高らかにライターに火をつけて、そのまま下にゆっくり持って行った。ある程度いったときに爆発がダーンと」 すすきので起きた火事の現場にいた男性客が、生々しい状況を語りました。 ケガをした50代男性(当時、客として来店) 「今までに見たことないような衝撃。熱波がきて、結果的に右腕と顔がボロボロになりました」
26日午後、騒然とした札幌市の繁華街「すすきの」。ビルの中は“火の海”となり、何かが“爆発”。煙が立ちこめる建物内に駆けつける消防隊員の姿がありました。 その後、現場では担架で運ばれる人の姿もありました。 発生直後に現場を訪れた人 「女性が1人しゃがみこんで、全身まっ黒けになった女性が困惑した状態でいた。そのうちに担架もきて、男性が運ばれていったのもみた。男性が運ばれた後に囲われる状態で、もう1人性別わからない方が運ばれた」 火元とみられるのは当時、営業中だったビルの2階にあるガールズバーです。20代から50代の男女4人が救急搬送され、40代の男性が意識不明の重体です。
取材に応じた男性はその搬送者の1人で、現在、入院中です。 ケガをした50代男性(当時、客として来店) 「火を浴びた人もいたので。ここにいちゃダメだというので、表に出て階段をおりて外に出たんですよね」 男性によると、当時、店内にいたのは従業員3人と客2人。そこに40代の男性がやってきたといいます。すると男性は入店するなり“不審な動き”をしたということです。 ケガをした50代男性(当時、客として来店) 「“目つき”っていうんですか、目を大きく見開いて俯瞰(ふかん)して周りを見るような動作をして、ゆっくり歩いてというのが普通じゃないなと。その人が勝手にずんずんずんとカウンターの中まできて、何かをおいた。高らかにライターに火をつけて、それをそのまま下にゆっくり持って行った」 捜査関係者によると、男性が持っていたというのはバケツのような容器で、中にはガソリンが入っていたとみられています。そして男性がライターに火をつけた後、激しい爆発が。火はあっという間に店内に燃え広がったということです。 ◇ 同様の火災は過去にも起きていて、2019年京都アニメーションで起きた放火殺人事件では36人が死亡。3年前には大阪・北新地のクリニックで26人が犠牲になる放火殺人事件がありました。いずれの事件も犯行に使われたのがガソリンでした。 警察は現場検証を進めていて、重体となっている40代の男性が火をつけたとみて捜査を進めています。