虎のソナタ 記者のセンス最も問われるキャンプ最終日 全員同時刻に練習終了…いかに効率よく取材できるか
59年前の1965年11月17日は、第1回ドラフト会議が開催された日。今と違って、各球団が1位から12位まで順位を付けたリストを提出。1位が重複したらくじ引き、単独なら指名権獲得というルールで、2位以下はウエーバー方式。
ところが、新たな制度に慣れない各球団が重複を恐れたのか、前評判が高かった後の300勝左腕、鈴木啓示(育英高→近鉄)を、どこも1位に記入しない珍事が起きてしまう。ことしのドラフトで金丸(関大→中日)をどこも入札しなかったら大騒動だっただろう。
阪神は2位で藤田平(市和歌山商高)を獲得。1年目から1軍出場し、生え抜きで2000安打を放つ逸材を得たのが、第1回ドラフトだ。
59年目の〝その日〟に阪神と仮契約を結んだのは2位指名の今朝丸裕喜投手(報徳学園高)。甲子園のヒーローは、ことしの指名選手で一番の有名人だ。藤川阪神のエースになるのは何年先かな? 1年目から出てきてくれたら、ファンはうれしいけれど…。