週末はじっくり仏教美術鑑賞へ 県立美術館のまるごと奈良博、開館時間を延長
●能登、金沢の女性団体訪れる 県立美術館で開催中の奈良国立博物館展「まるごと奈良博」は19日、夏休み入りを前に週末の夜間・早朝開館が始まった。金、土曜は午後7時まで、1時間延長して開館する。20日からは土、日曜のオープン時間が午前8時半と1時間前倒しとなり、至高の仏教美術をこれまで以上にじっくりと楽しめる。19日は能登と金沢の女性団体が鑑賞に訪れ、心ゆくまで「観仏（かんぶつ）」を楽しんだ。 週末の夜間・早朝開館は8月18日まで実施し、期間中、金曜は午前9時半～午後7時、土曜は午前8時半～午後7時、日曜は午前8時半～午後6時と、それぞれ開館時間を拡大する。連休となる8月11、12日も実施する。 奈良博の誇る仏教美術が並ぶ会場は、この日も熱心な鑑賞者や団体客でにぎわった。 津幡以北の女性団体代表者らでつくる「のと地区輝く女性の会」は15人が訪れた。一行は、能登半島地震を経て久しぶりに美術鑑賞を楽しみ、国宝「十一面観音像（じゅういちめんかんのんぞう）」などに目を凝らした。木下八重子会長（81）は仏画に元気をもらえたと言い、「下ばっかりも向いとられんし、地元の私たちが前向きになって、できることをしていきたい」と話した。 市校下婦人会連絡協議会の34人も研修で会場を訪れ、「阿弥陀如来坐像（あみだにょらいざぞう）」を横から、後ろからと鑑賞した。能木場由紀子会長（79）は「国宝、重要文化財の仏像に会える楽しみを皆で共有できた」と笑顔を見せた。 奈良博展は「ポスト国民文化祭」の目玉事業として県、県立美術館、北國新聞社でつくる実行委員会が主催し、国宝8点、重要文化財93点の計205点が展示される。 前期は28日まで。後期は31日～8月25日に開かれる。入場料は一般1500円、大学生千円、高校生800円、小中学生500円。内灘町以北の小中学生は無料となる。
