乗用車大手8社の世界生産4年ぶり減少、トヨタの認証不正、中国苦戦響く[新聞ウォッチ]
トヨタ自動車など国内乗用車大手8社が発表した2024年度上半期(4~9月)の世界生産台数が、前年同期比6.0%減の1187万8301台。上半期ベースとしては新型コロナウイルス禍の20年4~9月期以来、4年ぶりの減少に転じたほか、台数は車載半導体不足などで生産体制が大混乱した22年の水準(1162万台)に逆戻りしたという。
上半期のメーカー別の世界生産は、スズキとマツダを除く6社がマイナス。トヨタは7.0%減の470万5037台に落ち込んだほか、ホンダが8.1%減の181万7415台、日産自動車が7.8%減の153万2501台となったという。
また、世界販売台数もトヨタ、ホンダ、日産自動車の上位3社は前年割れ。このうち、トヨタ(レクサスを含む)の世界販売は前年同期比2.8%減の502万8000台。ホンダは6.4%減の184万2000台、日産も3.8%減の158万5000台で、いずれも2年ぶりの落ち込みとなったが、スズキ、マツダ、スバル、三菱自動車は増加しており、世界最大の中国市場での比重の大きさで明暗が分かれたとみられる。
きょうの各紙にも「日本車世界生産6%減、トヨタ不正・中国市場苦戦続く」などのタイトルで報じているが、生産台数が4年ぶりの減少となった要因としては「トヨタグループの認証不正問題による一時的な生産停止が影響したほか、電気自動車(EV)が増加する中国市場での苦戦で、工場閉鎖などで生産縮小に追い込まれたことも影響した」などと分析している。
2024年10月31日付
●車8社世界生産6%減、4~9月、中国で販売不振(読売・8面)
●VW業績低迷鮮明に、7~9月期、営業益41.7%減、強い労組、生産力過剰に(読売・8面)
●スズキ小型EVトヨタに供給へ、インド生産車来春から (朝日・9面)
●JR貨物に改善命令へ、国交省、輪軸不正3事業者に指導 (朝日・33面)
●中国EV追加関税、EUが最大35% (毎日・6面)