東日本新人王ミドル級準決勝で敗れた伊吹遼平（右）

＜プロボクシング：東日本新人王準決勝＞◇20日◇第2日◇東京・後楽園ホール 　東日本新人王ミドル級準決勝で、ドラマ時代劇「水戸黄門」の格さん役などを演じた俳優伊吹吾郎の孫、遼平（28＝三迫）が敗れた。今年2月に4回TKO負けして以来の再戦となった吉野健二（23＝角海老宝石）との同級4回戦に臨み、0－2（38－38、37－39×2）の判定負け。リベンジできず、自身初となる決勝進出を逃した。 　吉野の左フックに対し、伊吹は左ボディーや右フックなどで応戦。接近戦の展開が続くと、2回には相手のローブローで顔をゆがめた。3、4回は押し合いながらの打ち合いを展開。フックで攻め込む吉野に強引に右フックをねじ込むなど最後まで競り合った。 　前回対決でみせたスタミナ切れもなく戦い切った伊吹は「負けてしまったけれど、前回の負けとは…。今回はやってきたことを出せた。やり抜いた。成長かなと思う」とうなずいた。昨年に初挑戦した東日本新人王は準決勝で「浪速のロッキー」赤井英和の息子・英五郎（帝拳）との激しい打ち合いの末、3回TKO負けして決勝進出を逃した。今年も自身初の決勝進出を逃し「今後については少しゆっくり考えたい。今の段階では何とも言えないです」と慎重な姿勢だった。 　今年2月の吉野戦まで常に応援に駆けつけてくれた祖父・吾郎が今回、NHKの番組収録の仕事で会場には不在だった。伊吹は「負けた試合からみてもらえていないので、そこだけが…心残りです」と唇をかんでいた。