ロッテ指揮官がドラ1佐々木の足を引っ張った新外国人に堪忍袋の緒が切れた
先発陣に一人頼りとなる右腕が加わるという明るいニュースがあった一方で、打線はもうどうしようもなく、先発が外国人のバンデンハークということで、「ひょっとしたらの期待感があった」と、伊東監督は打率1割台の2人の新外国人を我慢してスタメンで起用した。ダフィーの方は右中間二塁打を1本打ったが、パラデスは、この日も3打席連続三振に加えて、守りの方でも佐々木の足を引っ張った。7回に喫した三振は、ミットにボールが入ってから中途半端なスイングをするという失笑が漏れるような“着払い”だった。 インサイドに速いボールを見せられ、ボールを落とされると、まるで対応できないというワンパターン。どの球団にもそれを徹底され、今は失投さえ芯で打つことができなくなっている。 17試合、我慢の起用を続けてきた伊東監督も、さすがに堪忍袋の緒が切れた。 「今の状態では厳しい。迷いながら、あれだけ当たっていないと本人も楽しくないだろう」 極めて冷静にパラデスの2軍落ちを決断した。 「かといって代わりの選手も見当たらないないんだけどね。2軍に生きのいい選手もいない。今いる選手でぶつかっていくしかない」 すでに可能な限りの1、2軍入れ替えも行っていて、2軍に温存した秘密兵器もない。この日は、3番に鈴木、4番に井上を入れるなど数少ない好調選手を軸に打線を組み替えたが効果はなかった。 だが、まだ17試合である。 会見の最後に伊東監督は、「なんか(会見が)暗いよ。まだ4月。絶対に立て直しますから」と、ジョークを誘って、反撃を宣言した。そして室内練習場に移動して2日連続で若手の居残り練習を敢行した。 今やるべきことに最善は尽くしているが、デスパイネが抜けた穴を埋めるはずの補強が、これでは先行きは苦しい。パラデスに約1億3000万円、ダフィーに約8000万円という大きなお金が動いただけでに、簡単に次に踏み出せない球団の事情も理解できるが、現場が我慢している間にフロントは失敗を認めて、新外国人探しに手をつけなければ、ファンは納得しないのではないか。