『虎に翼』伊藤沙莉の「壮絶すぎる幼少時代」…父の蒸発で一家離散「母は牛乳配達、塗装屋で家計を支えた」知られざる伊藤家の過去
オーディションは「一発合格」
一方の伊藤は3歳からダンススクールに通い、9歳の時に偶然参加したドラマオーディションで関係者の目に留まり、役者デビューを果たす。 「オーディションを受けるまでは芝居は未経験。言葉通りの一発合格です。小さい頃から苦労を重ねていた分、落ち着いた演技ができたのではないか」(前出・スポーツ紙記者) 2005年に出演した『女王の教室』(日本テレビ系)ではいじめっ子役を見事に演じ切り、子役としての存在感を発揮する。しかし、その後は俳優業も伸び悩み、学校でも「売れない子役」と呼ばれるなど悔しい日々が続いたという。 それでも役者の道を諦めず、オーディションを受ける日々を送る。その甲斐あって20歳の頃には人気ドラマ『GTO』(フジテレビ系)への出演を勝ち取った。その頃から彼女が家族で頻繁に通うようになったのが千葉県四街道市にある「韓国料理店 ほんがね」だ。
彼女なりの「親孝行」
「彼女は自分の境遇をよく理解していて、自分をここまで愛情深く育ててくれた母と叔母には常々感謝していた。それもあって『20歳になったら女優で稼いだお金でお母さんたちにごちそうしたい』と決めていたそう。沙莉さんの申し出に嫌がっていたお母さんでしたが、きょうだいで説得し、渋々OKをもらった。彼女なりの親孝行です」(伊藤の知人) 「ほんがね」を営む李さんはその時の様子をこう語る。 「最初に沙莉ちゃんやお母さんたちがお店に来たのは10年ほど前です。すでに彼女は役者さんでしたね。お母さん、叔母さん、お兄さんに姉夫婦と沙莉ちゃんの6人で、奥の座敷の席に座って楽しそうにご飯を食べていました」 つづく後編記事『「一人じゃ神輿は担げねぇからな」朝ドラ女優・伊藤沙莉の原点にある《ビックママ》の存在』では常連店のママが明かす伊藤家の食卓の様子、さらに伊藤沙莉という女優の原点ともなったビックママについても詳しく報じる。
週刊現代(講談社・月曜・金曜発売)