『虎に翼』伊藤沙莉の「壮絶すぎる幼少時代」…父の蒸発で一家離散「母は牛乳配達、塗装屋で家計を支えた」知られざる伊藤家の過去
「地獄の道を行く」
今年4月からスタートした第110回NHK連続テレビ小説『虎に翼』がついに完結を迎えた。 【一覧】「令和最高の女優ランキング50」1位長澤まさみ、最下位はまさか 日本初の女性裁判官となった三淵嘉子氏をモデルとする同作は、オリジナルストーリーながらも史実に沿って原爆裁判、性虐待に同性愛、朝鮮人虐殺問題など重々しいテーマと正面から向き合うなど朝ドラらしからぬ内容として話題を呼んだ。 そんな型破りなドラマのヒロイン・猪爪寅子を演じたのが女優の伊藤沙莉(30)だ。 作品内で寅子は男性中心の法曹界での活躍を目指す女学生たちを前に「地獄の道を行く同志よ。考えが違おうが、共に学び、共に戦うの」とエールを送る。伊藤も寅子同様、苦労のなかでの芸能生活を送った女優だ。 「沙莉さんは千葉県出身。3人きょうだいの末っ子として生まれています。兄はお笑いコンビ『オズワルド』の伊藤俊介さん。沙莉さんの父親は道路工事関係の仕事を営んでいましたが、バブル崩壊をきっかけに会社が倒産。自宅には借金取りが押しかけるようになった。その影響もあり、親父さんは沙莉さんが2歳の頃に蒸発しています」(事務所関係者) ついには自宅も差し押さえられ、伊藤家は一家離散を余儀なくされる。 「新しい家が見つかるまでは沙莉さんは友人の家、他のきょうだい2人は知り合いの元で過ごしていたそうです。お母さんはその期間、軽トラの中で過ごしていたと聞いています」(前出・事務所関係者) 伊藤は昨年放送された『徹子の部屋』で自身の幼少期についてこう振り返っている。
未経験から「塗装業へ」
「お父さんの会社がダメになって、お家がなくなって、家族がバラバラに。(母が)『お家が決まったよ』って迎えに来てくれて、とってもうれしかったです」 その後、伊藤は新居となる家賃5万円の手狭なアパートで母と叔母、きょうだい3人で暮らすことに。当時の心境を伊藤は番組内で「お家が狭かったりもするんですけど、それ以上に家族で過ごせる、家族で寝たり、ご飯食べれる喜びでいっぱいでした。布団を3枚ひいて姉、私、お母さん、伯母、足元にお兄ちゃんって感じで寝てました」と明かしている。 伊藤家の家計を支えたのが母だった。 「当初、お母さんはスナックで働いていましたが、兄の俊介さんが『夜は一緒にいてほしい』とせがんだことで早朝の牛乳配達へと仕事を変えています。その後はまったくの未経験から塗装業へと転職。 俊介さんは朝日新聞のインタビューで『(母の)手がペンキまみれで全然落ちない。仕事中、屋根から落ちたこともあります。それでもしんどそうな姿は見せなかった』と説明。『徹子の部屋』に登場した際にも母のことを『働き者。強気と言うか男勝り』と表現していました」(スポーツ紙記者)