経済波及効果は98億9300万円 道の駅保田小を役場職員が検証(千葉県)
鋸南町が、同町の道の駅保田小学校の経済波及効果を推計した。開業以来の効果は98億9300万円で、地方創生の拠点としての成果を上げている。最近発行されたランキング本で全国1213駅の中で2位になるなど、知名度も高まっている。 町総務企画課職員5人が、多方面から効果の検証をしようと「経済効果研究チーム」を立ち上げ、千葉県が提供する産業連関表による分析ツールを活用して経済波及効果を計算した。 建設工事による経済波及効果(平成26、27年度、令和4、5年度)として25億6200万円(工事費は16億6800万円)、売り上げによる経済波及効果(平成27年度~令和5年度)として73億3100万円(売上額は50億7000万円)と試算。建設工事と売り上げを合わせた経済波及効果は、98億9300万円で、工事費と売上額の合計の1・47倍となった。 道の駅保田小は、廃校となった旧保田小学校を改修した道の駅で、平成27年12月にオープン。昨年10月には隣接する旧鋸南幼稚園を改修し、施設を拡張。昨年の入込客数は約80万人、テナントを含めた売り上げは約8億円となっている。 5月21日に発売された晋遊舎ムック「道の駅最強ランキング」では、全国1213駅の中で2位に選ばれるなど、全国的にも注目を集めている。 試算を行った総務企画課職員は「自分の母校が道の駅に生まれ変わって、これだけの多くのインパクトがもたらされ、あらためて母校の存在価値を認識することができた。この経済波及効果は社会資本投資結果を数値化して、分かりやすく示せるものであるため、今後は広く周知して他の事業にも取り組んでいきたい」と話している。