ECB、社債保有で排出削減目標設定へ 未達なら是正措置も
[フランクフルト 25日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は25日、資産購入プログラム(APP)とパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の下で買い入れた社債の発行体に対し、排出削減目標を設定する計画を明らかにした。 目標を順守できない企業には「是正措置」を講じる可能性があるとしている。 ECBは約3500億ユーロ(3757億3000万ドル)相当の社債を保有。APPとPEPPの再投資ではグリーン企業の社債購入を増やしているが、再投資は今年末で終了する。 ECBは「APPとPEPPの社債ポートフォリオについて、暫定的な排出削減目標が設定される」とし、目標の設定では欧州連合(EU)の規制を参考にすると述べた。 「望ましい軌道からの逸脱が確認された場合、われわれの権限の範囲内で是正措置をケースバイケースで判断する」としている。 是正措置の詳細は不明で、決定事項を公表するかも明らかでないが、ECBの通常の慣行では社債の売却も選択肢になるとみられる。 日程も未定で、発効には理事会での新たな決定が必要になる可能性がある。 ECBによると、ECBの社債ポートフォリオは満期到来に伴い急速に縮小しており、今後1年で約400億ユーロ減少する可能性がある。