暗号資産レンディング再生、7つの予測──ビットコインETF、DeFi、ステーブルコイン…
2. 取引高は規制された取引所に集中する
ビットコインとイーサリアム(ETH)のスポットとデリバティブの取引高は、規制されていない取引所から規制された取引所に移行するだろう。 これまで、暗号資産取引の大部分は、DEX(分散型取引所)やP2P市場のような、KYC(本人確認)を実施せず、規制を受けていないプラットフォームを通じて処理されていた。 規制の明確化とビットコイン現物ETFの登場により、TradFiからの参加者がこれらの市場で活動するために必要な明確さを得ることで、取引高の多くが規制された市場に移行することになる。 別の言い方をすれば、スポット取引高はユニスワップ(Uniswap)のような分散型取引所から、コインベース(Coinbase)やクラーケン(Kraken)のような中央集権型取引所に移動し、オプションや先物のようなデリバティブ取引高はバイナンス(Binance)やバイビット(ByBit)のような海外の取引所からシカゴ・マーカンタイル取引所やニューヨーク証券取引所のETFに移動するだろう。
3. ビットコインETFにおける裁定取引の機会
ビットコイン現物ETFの承認によって、TradFiと暗号資産業界のマーケットメーカーは、ビットコインのスポット価格のみならず、さまざまな投資商品間の価格差を利用して裁定取引を行うことができるようになるため、ビットコインレンディング市場の大規模な拡大につながるだろう。 最近まで、大手のTradFiマーケットメーカーの中には、裁定取引の機会を得るためには規制されていない市場に参加する必要があったため、暗号資産やビットコインの取引に参加していないところもあった。 ナスダックのような場所ではビットコイン現物ETFが、シカゴ・マーカンタイル取引所ではビットコインのデリバティブ商品が、コインベースやクラーケンのような規制された取引所ではスポット(現物)ビットコインが利用できるようになり、金融機関は市場を作るために必要なすべてのツールを手に入れた。唯一もう1つ必要なのは、現物ビットコインの在庫だ。 ビットコインレンディング市場に積極的に参加している人たちは、すでにこの影響を実感し始めている。この進化は、投資オプションとしてのビットコインレンディングの魅力を高めるだけでなく、デジタル資産市場全体の正当化と安定にも貢献するだろう。