北國新聞に新聞協会賞 能登半島地震 津波、朝市火災の写真
日本新聞協会は4日、2024年度の新聞協会賞を発表し、北國新聞社の能登半島地震「珠洲市街地に押し寄せる津波、輪島朝市通り炎上」のスクープ写真など計6件が選ばれた。 北國新聞社の作品は、元日の能登半島地震直後に撮影した津波と大規模火災の写真計3点。 津波が防波堤を乗り越えて珠洲市街地に押し寄せる瞬間を、珠洲支局記者が津波と同じ高さの目線からスマートフォンで捉えた。朝市通りでは、燃えさかる炎を少人数の消防隊員が懸命に消火しようとする姿と、地震発生後12時間が過ぎても炎が上がり続ける火災現場を写真部のカメラマンが撮影した。 元日発行の「特別号外」や翌2日発行の「特別夕刊」などに掲載し、被害状況を克明に伝えた。津波の写真は共同通信を通して全国の地方紙などに配信された。 選考の結果、「記者の使命感を感じさせるスクープ写真は、自然災害の惨状を後世に伝える歴史的価値が高い」と評価された。 応募は88件だった。授賞式は10月16日、秋田市で開かれる第77回新聞大会の式典で行われる。北國新聞社の新聞協会賞受賞は4度目となる。 ほかの受賞作品は次の通り。 ▽朝日新聞社「自民党派閥の裏金問題をめぐる一連のスクープと関連報道」▽中日新聞社「福祉事業会社『恵』の不正に関するスクープと、一連の報道」▽神戸新聞社「連載企画『里へ 人と自然のものがたり』」▽日本経済新聞社「OSINTと3D表現技術による新たなデジタル報道手法の開拓」▽京都新聞社「京都アニメーション放火殺人事件連載企画『理由』と公判報道」