オリックスは逆転負けで交流戦6位で終了 中嶋監督は「もう一回、リセットしてやらなきゃいけない」
(日本生命セ・パ交流戦、オリックス4ー5ヤクルト、3回戦、ヤクルト2勝1敗、16日、ヤクルト2勝1敗、京セラ)オリックスは抑えのマチャドが今季2度目の救援失敗で逆転負け。交流戦は10勝8敗と貯金を作って6位で終えたが、後味の悪い敗戦に、中嶋監督の表情は晴れなかった。 「後ろ(救援陣)でもたついたりしている分、(チーム状況が)落ち着いてこないですよね。これで(リーグ戦再開まで)ちょっと空きますんでね。もう一回、リセットしてやらなきゃいけない」 4―2の九回に抑えのマチャドを送り込んだが、悪夢が待っていた。3連打で1点を返されると、代打・青木の遊ゴロの間に三走が生還して同点に。武岡には勝ち越し打を浴びて一挙3失点。1イニング3盗塁を許すなど課題のクイックモーションに改善が見られない助っ人に、指揮官は「仕方ないじゃ済まないですよね。結局は走られてるわけですから。そういう隙があるということなんで」と苦言を呈した。 敗戦の中での光明は、復活の兆しを見せた剛腕の活躍だ。2カ月ぶりに1軍で先発した高卒4年目の山下が、5回無安打1失点と好投。一回に許した四球から暴投と盗塁で三塁まで進められ、内野ゴロの間に先制点を献上したが、二回以降は燕打線を封じ込んだ。自己最速タイの160キロを計測した直球を武器に、四回にはクリーンアップから3者連続三振を奪うなど今季最多の9奪三振をマーク。逆転負けによって今季初勝利の権利は消えたが、課題としていた制球面が安定していた右腕は「体のズレを感じて、自分の中で処理して二回以降のピッチングにつなげられたので良かった」と手応え。中嶋監督は「手探りなので。(1軍でしっかり)投げられるという状態になったということじゃないかな」とうなずいた。 リーグ戦再開は21日からの西武3連戦(京セラ)。リーグ5位からの巻き返しへ、将は山下を含め、打撃好調の太田、紅林らの若手の成長が必要不可欠とし「ただ経験させるだけじゃ意味がない。成功体験というか、そういう風にしてあげたい」と語った。