涼感じる「つりしのぶ」出荷が本格化 作り手は全国に2軒 兵庫・宝塚
日ごとに暑さが増す中、軒先などにつるして涼を感じさせる園芸品「つりしのぶ」の出荷が、宝塚市境野の「つりしのぶ園」で本格化している。夏の贈り物として重宝される。 【アップ写真】伸びた葉が涼しげな「つりしのぶ」 この道55年の園主、市原誠さん(78)によると、江戸時代に今の東京・深川で植木職人が出入りする屋敷のために作ったのが始まり。作り手は現在、市原さんの他に東京にもう1軒しかないという。 苗床で5年ほど育てたシダ植物「シノブ」の根茎を球状の土に巻き付け、1年半かけて活着させたらようやく売りに出せる。 4月ごろから葉が出て、今季の出荷は5月20日に始まった。葉は秋になると紅葉し、冬には枯れて落ちる。5~10年は楽しめる。 直径9センチで3800円の品から、20万円の特大サイズまである。注文は盆の頃まで受け付ける。つりしのぶ園TEL0797・91・0223(吉田敦史)