今年の年収が扶養の枠を超えるかもしれません。「iDeCo」を利用すると収入調整ができると聞いたのですが、今から間に合うでしょうか? 12月に向けて勤務日をなかなか減らせないので困っています
どのように収入調整できるか?
「iDeCo」は、ここまで見てきたように、私的年金ではあるものの、積立時、運用時、そして受取時のすべてにおいて税制面で優遇される制度です。 今回のテーマにある扶養内で働いている人が、「iDeCo」を利用すると、掛け金が所得控除の対象になるので、税金を抑えることができます。例えば、扶養内で働いている人が、年収125万円になるケースを見ていきます。 1.「iDeCo」を利用しない場合の所得税 課税所得=125万円-55万円(給与所得控除)-48万円(基礎控除)=22万円 所得税=22万円×5%(所得税率)=1.1万円 2.「iDeCo」を利用した場合の所得税 専業主婦(夫)は、月額2万3000円を積み立てることができるので、年末までの2ヶ月分の掛け金4万6000円を積み立てた場合には、この金額が課税所得から差し引かれます。すると所得税は、以下のように減額されます。 課税所得=125万円-55万円(給与所得控除)-48万円(基礎控除)-4.6万円=17.4万円 所得税=17.4万円×5%(所得税率)=0.87万円
まとめ
「iDeCo」を利用すると、掛け金が所得控除の対象となるため、その分税金が軽減されます。専業主婦(夫)の場合には、月額2万3000円、年間では27万6000円が掛け金の限度額となっていますので、最大拠出した場合には、限度額分が課税所得から差し引かれます。「iDeCo」のこういった仕組みを活用し、働き方を検討しても良いかもしれません。 出典 iDeCo公式サイト iDeCo(イデコ)の特徴 厚生労働省 iDeCoの概要 執筆者:堀江佳久 ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャルフィールド編集部