被害を訴え続けて約30年 旧優生保護法下で不妊手術を強制された女性 国と和解〈宮城〉
仙台放送
旧優生保護法による強制不妊手術について、全国で裁判が起こされるよりも前に、被害を長年訴え続けてきた女性が10月31日、国と和解しました。訴え続けて30年近く、女性は喜びよりも苦しみの思いを語りました。 16歳の時、軽い知的障がいを理由に、同意がないまま不妊手術を強いられた飯塚淳子さんです。旧優生保護法が改正された後、1997年から被害を訴え続けてきました。 最高裁が違憲と判断し、審理が差し戻された仙台高裁で10月31日、和解協議が開かれ、1650万円の慰謝料を国が支払うことで和解が成立しました。 27年間訴え続けた飯塚さんの活動は大きな節目を迎えました。 飯塚淳子さん(仮名・70代) 「声を上げて27年。本当に長かったです。きょうやっと合意しましたが、やはりまだ納得できない部分がありまして、でもいつまでもズルズルしてはいけないので、きょう合意しました。もっと早く国に認めてほしかった。本当に今も苦しいです」 旧優生保護法をめぐる一連の裁判は、これにより宮城県内の原告全員の和解が成立しました。
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