不信任案可決の斎藤知事がテレビ番組に続々登場…それでも「コメンテーター転職」は厳しいワケ
パワハラや“おねだり疑惑”などを内部告発された兵庫県の斎藤元彦知事が関西圏を中心に、複数のテレビ番組に登場した。 【県議が衝撃証言】「知事は傀儡だった」兵庫・斎藤知事のバックにいた「疑惑の黒幕」へ集まる痛烈批判 9月20日夕方には『よんちゃんTV』(MBS放送)が収録された単独インタビューを放送。その夜には、『かんさい熱視線』(NHK)に生出演した。 しかしどれだけ民放の番組や生出演に登場しようが、斎藤知事の主張は日々の県庁での会見と全く変わらなかった。 ◆「この人オウムですか?」 19日に斎藤氏に対する不信任決議案が全会一致で可決し、斎藤氏は辞職・失職か議会解散かの決断を迫られているが 「しっかり考える」 「任期の4年間をしっかりやっていく」 と無表情で淡々と答えるのみだった。 『よんちゃんTV』ではMBSの大吉洋平アナがインタビューを担当したが、放送後にスタジオコメンテーターで元TBS記者の武田一顯氏があきれ顔で 「あえて失礼なこと言うけど、“この人オウムですか?”。つまり同じことを繰り返し、繰り返し。一番聞きたいのは“進退どうするんだ”“議会解散するのか”ということ。そこについては何も答えない。政治的センスないし……」 と断じた。 だが一方でSNS上などでは“マスコミは斎藤知事をいじめるな!”という“擁護の声”が強くなってきていることも事実だ。 『よんちゃんTV』についても 《失礼すぎる》 《メディアリンチだ》 《大吉アナが話を遮った!》 などと反発の声も上がっている。 「実際県庁の周辺にも支援者がやってきて“絶対あきらめないで!”“辞めないでね”とラブコールを送る人がいます。公平性を保つためにそういうシーンも放送していますし、Xでも《#がんばれ斎藤知事》というハッシュタグがトレンド入りしています。 ただ街頭インタビューをしても、やはり90%以上は“今すぐ辞めろ”という人たち。県庁には5600件以上のクレーム電話が殺到し、担当部署だけでは追いつかないので、他の部署の人にも手伝ってもらって電話対応している。斉藤知事が辞めないと県政が進まないとよく言われますが、実務的にも職員が自分の仕事をできずクレーム処理している」(在阪テレビ局関係者) ◆あのパワハラ議員も今は“仏の顔”でテレビに そんな中、不信任決議案が可決したとたんに、テレビ番組に出演しはじめた斎藤知事。一部では“失職したらワイドショーのコメンテーターになるのでは?”という憶測が出始めている。たしかに 「このハゲー!!違うだろ~!!」 のパワハラで話題になった元衆議院議員・豊田真由子氏も今では“仏のような顔”で、情報番組などでコメンテーターをしている。 “知名度抜群”の斎藤知事にも“コメンテーターに”と考える番組が出てくるのか。ワイドショー関係者に可能性を聞いた。 「これまでのスキャンダル議員などとはワケが違う。自殺者が2人出ているわけですから……。しかも一人は公益通報者保護を無視して、元副知事に命令して犯人捜しをしたといわれています。その威圧的なやりとりの録音も百条委員会で公開されました。さらに元県民局長のパソコンに入っていた極めて私的な情報を暴露しようとしたことで“死をもって抗議する”と遺言を残して亡くなった。 もう一人も阪神・オリックスの優勝パレードの不適切なお金の流れを担当していた職員が自殺しています。2人とも斎藤知事が適切に対応していれば守れた可能性は高い。斎藤知事をコメンテーターにする番組が出てきたら相当な数のクレームが殺到すると思いますし、スポンサーも降りるのでは。真相を確かめるためのインタビューと、ギャラを払ってコメンテーターに来てもらうことを混同してはいけない」 とはいえ世間から見識を疑われようが、炎上上等でキワモノばかりをコメンテーターに据える番組は存在する。だが斎藤知事の“売れっ子”コメンテーターへの道は、かなりハードルが高そうだ――。
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