ノーシードから4連覇挑戦 愛工大名電のプロ注目・石見颯真「もう一度甲子園へ」【高校野球・愛知大会組み合わせ抽選】
第106回全国高校野球選手権(8月7日から17日間、甲子園)の代表校を決める愛知大会の組み合わせ抽選会が15日、愛知県刈谷市の刈谷市総合文化センターであった。今春の県大会で優勝した享栄、東海大会王者の中京大中京、センバツに出場した豊川などのシード8校は、3回戦から登場する。センバツ出場の愛工大名電は、享栄のブロックに入り、ノーシードから夏4連覇を狙う。今夏の愛知大会は全国最多の173チーム(181校)が参加し、6月29日に開幕。準々決勝以降は再抽選があり、順調に日程が進めば、7月28日に岡崎市の岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで決勝が行われる。 ◆高校野球 愛知大会組み合わせ【トーナメント】 前回王者が挑戦者として挑む。初の夏4連覇が懸かる愛工大名電は、春季県大会3回戦で東邦に敗れてノーシード。今秋ドラフト候補の石見颯真内野手(3年)は「そう簡単に4連覇はできない。野球の神様からの試練だと思って、打破したい」と燃えている。 1年からチームを支えてきた。広角に打てて打率も残せる打撃力を買われ、左翼手としてレギュラーの座をつかむと、1年の夏は甲子園8強に貢献。2年夏、3年春とすでに3度も聖地でプレーした。それでも最後の夏は特別だ。今春は初めてセンバツに出場。1回戦で準優勝した報徳学園(兵庫)と対戦し、延長10回タイブレークの末に惜敗した。 「春に甲子園へ行けて『もう1回戻りたい』と夏へのモチベーションは高くなった。何よりも3年間家族のように一緒に過ごしたメンバーと最後は甲子園に行って終わりたい」 出身地は滋賀県守山市。「最近は近江1強なので、激戦区で勝って甲子園へ行きたかった」とあえて地元を離れ、2年間”戦国愛知”でもまれてきた。2年冬からはチームのために外野から遊撃へコンバートし、今や攻守で欠かせない存在だ。今春のU18代表候補強化合宿には、東海地区から唯一選出された。「まだまだやれる」と全国のライバルから刺激を受け、卒業後に目指すプロ入りへの気持ちも高まった。 夏の初戦は開幕日の6月29日、1回戦で丹羽と対戦することが決まった。「一つひとつ、誰にでもできることを徹底して取り組みたい」。最後の夏へ、一日たりとも無駄にしない。
中日スポーツ