岸田首相在任886日、田中角栄氏に並び戦後9位 「政治とカネ」で苦境が共通
岸田文雄首相は7日、在任期間が886日に達し、故田中角栄元首相に並んだ。戦後35人の首相では9位タイ。田中氏は金脈問題で退陣し、岸田首相も自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で苦境に立つ。 【一覧】戦後首相の在任日数 6日夜、官邸で報道陣の取材に応じた岸田首相は能登半島地震への対応やデフレ脱却などの課題を挙げ「在任期間の長さについて申し上げることはない。毎日の積み重ねを大事に、課題に臨んでいきたい」と述べた。 田中氏は1972年7月~74年12月と2年5カ月間、首相を務めた。高等小学校卒から上り詰め、「今太閤」ともてはやされた。しかし、狂乱物価に直面する中で金脈問題が発覚。内閣総辞職に追い込まれた。76年にはロッキード事件で逮捕された。 岸田首相も物価高と裏金事件で内閣支持率の低迷が続く。2月末にはロッキード事件を受けて国会にできた政治倫理審査会に現職首相として初めて出席。政治資金規正法の今国会中の改正を改めて明言した。抜本的な政治改革を主導し、国民の不信を一掃できるかが問われている。
中国新聞社