【九州初】「ブラック職場にしない」市役所の窓口受付を午前9時~午後4時に短縮へ 「時間外労働が前提」の現状を改善 福岡・古賀市
FBS福岡放送
福岡県古賀市は、2025年1月から市役所の窓口の受付時間を1時間半、短縮することを発表しました。「ブラック職場にしない」という狙いですが、なぜ時間短縮ができると判断したのでしょうか。
■白野寛太記者 「午前8時半です。窓口のシャッターが上がりはじめ、これから受付がはじまります。」 現在、古賀市役所の窓口受付は午前8時半から午後5時です。ただ、職員の就業時間も窓口受付と同じ午前8時半から午後5時のため、前後に必ず作業が発生します。時間外労働を前提とした勤務形態となっていました。 そのため、2025年1月から窓口業務の開始時間を30分遅らせて午前9時からにして、終了時間は1時間早めて午後4時までとすることを決めました。 古賀市によりますと、窓口業務の短縮は、これまで全国およそ20の自治体で実施していますが、九州では古賀市が初めてだということです。なぜ、短縮できると判断したのでしょうか。
■白野記者 「受付が始まって間もない午前9時前です。窓口の人数は少なく、混雑している様子はありません。」 市の公式SNSやパソコンでの申請、コンビニエンスストアでの交付が普及したことにより、直接、窓口を訪れる人が減少しているのです。コンビニ交付の割合は、市が交付する書類全体のうち54パーセントとなったことなどから、窓口の時間短縮が可能だと判断しました。 ■古賀市 市民部・柴田武巳 部長 「時間外勤務が減ります。それから、政策立案の時間が増えることで、ゆくゆくは市民サービスの向上につながると考えています。優秀な人材確保にもつながると考えています。」 さらに、2025年4月以降は、電話の受付時間も、午前9時から午後4時までに短縮することを決めました。時間短縮に市民は。 ■市民 「働き方改革でいろいろ問題が取り上げられているでしょう。いいことなのでは。時間的に有意義に使っていただければ。」 「困るかもしれないですね。普段だと仕事終わりになってしまうので。」 古賀市の田辺一城市長は「ブラック職場にしない姿勢を明確にした。市民にも理解いただきたい」と話しています。