伊藤淳史“渉”の被害箇所、今回は左手中指 回想シーンで「ジワッときた」という人も<離婚しない男>
1月27日に放送された「離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―」(毎週土曜夜11:30-0:00、テレビ朝日系)第2話は、岡谷渉(伊藤淳史)が文字通り骨を折る展開に。証拠集めのためとはいえ妻の不貞を目の当たりにする苦悩と、絶対に勝ち取りたい娘の親権に対する執念。ギャグ調とはいえ凶悪な展開には、SNSで「毎回パワーワード出してくるのやめろ!笑」「マジで狂ってますよこのドラマは…良い意味で…」「最後の回想でなぜかジワッときたのは、少しずつこのドラマに染まっている証なのかな」といった声が相次いだ。 【写真】半年以上前には不倫関係にあった篠田麻里子“綾香”と小池徹平“マサト” ■「離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―」とは 同作は大竹玲二による人気漫画「離婚しない男」(講談社ヤングマガジンKC)を原作に、3月31日(日)をもって放送作家業・脚本業からの引退を発表している鈴木おさむが脚本を担当。妻の不倫に気付かぬ振りをしながら不倫の証拠を日々収集し、父親が親権を獲得するという困難な壁に立ち向かう男の姿を描くリコン・ブラックコメディーだ。 主演の伊藤淳史が演じるのは、妻の不倫を目撃し離婚を決意する大手新聞社の社会部エース記者・岡谷渉。そして渉の妻・綾香(篠田麻里子)と不倫を繰り返す芸能事務所のチーフマネジャー・司馬マサトを小池徹平が、渉とバディを組んで綾香の不倫の証拠集めにまい進する探偵・三砂裕を佐藤大樹が、親権事案において日本有数の解決実績を誇る敏腕弁護士・財田トキ子を水野美紀が演じる。 ■「愛じゃなかったんだ」冷たい仕打ちの妻 綾香の浮気現場をカメラで撮ろうとして、悔しさのあまり前歯を折ってしまった前回。その後、不貞を働いた直後にも関わらず悪びれもなく帰ってきた綾香に指摘されると、渉は歯医者に行こうと思っていることを伝えた。 すると、綾香は娘の心寧(磯村アメリ)と一緒に外食しようとするのだが、「パパは行かないわよー歯医者に行かないとご飯食べられないでしょ」」と渉をのけ者に。渉におにぎりを握ってあげると言った綾香が残していったのは、海苔も巻かれていないおむすびが1つきり…。 歯医者から帰ってきた渉は寂しい夕食のメニューを見て、もとから綾香が不器用で丸いおにぎりしか作れなかったなと思い出して優しくほほ笑む。しかし、おにぎりをひと口食べると歯に違和感が。おにぎりのなかには綾香の結婚指輪が入っており、治療したばかりの歯が当たってまた折れてしまったのだ。 渉の踏んだり蹴ったりはまだ続く。凄腕弁護士・財田法律事務所に依頼できないと知って他の弁護士事務所をハシゴしても、片っ端から「父親の親権争いは勝ち目がない」と断られてしまったのだ。 一方、今回は綾香視点の回想が入った。司馬と綾香が出会ったのは205日前、心寧を子役として育てたい綾香が向かった業界最大手の芸能事務所「ポールサニープロダクション」でのこと。それからわずか31日後には、2人が肉体関係にあったことが明らかになる。 だが、そこで綾香から出た言葉は「マサトに会って、初めて人を愛する気持ちが分かった」というもの。そして、司馬から「旦那さんは?」と聞かれた綾香は真っすぐ天井を見つめたままふっと笑い、「愛じゃなかったんだ」とつぶやくのだった。 ■敏腕弁護士・財田トキ子の慧眼 すべての洗濯物を“洗濯板で手洗い”させるなど、綾香から渉への嫌がらせが続く毎日。綾香が司馬との逢引を経て向かった場所は、渉も足を運んだ財田法律事務所だった。渉から慰謝料を取ったうえで心寧の親権を取って別れ、司馬と“小さな幸せ”をかみ締めるために踏み出した一歩だ。 財田が相変わらずの態度で綾香の応対をする。「7歳の娘と離婚して、旦那から多くの慰謝料を取りたいんです!」と告げる綾香の悲しげな演技を「泣く振りは大丈夫でございます」と一蹴しつつ、この場では本音を話すようにと言いつけた。 「不貞行為はしていらっしゃいますか?」「その方とおセックスしていらっしゃいますか?」と言葉を選ばずズバズバ切り込む財田。綾香の要望をすべて聞き終えた後、「あなたは9割方…娘さんを連れて離婚し、旦那さんから慰謝料をふんだくれる」と断言する。思わず笑顔を浮かべて「これからよろしくお願いします!」と頭を下げる綾香だったが、財田の話はもう少し続く。 財田は真っすぐ綾香の目を見ながら、「ただ一つ…弁護士である前に1人の人間として、なんだかあなたのことが…いけ好かない」と宣言。間違いなく“勝てる”裁判であるにもかかわらず、「お帰りください」とにべもなく断るのだった。勝ち目のない裁判はしないというだけで、人情味は人一倍あるようだ。 そんな事情は知らない渉は、頼りになる弁護士が見つからず、途方に暮れていた。だが、三砂は諦めてはいない。彼が渉の家へやってきたのは、証拠集めのための機材を渉にプレゼントするためだった。今回もってきたのはいわゆる「集音器」で、壁に当てれば隣の部屋の物音を鮮明に聞き取れるというもの。音声をスマホに録音できれば、裁判で有利な証拠になるという。 ■渉の決意、綾香の心変わり 大胆にも隣へ越してきた浮気相手・司馬と綾香の不貞行為の証拠を掴むため、決意して動き出した渉。ある日綾香が出かけて行ったのを見計らい、壁に機材を当てる。ちなみに機材は聴診器のような形で音はヘッドホンにつながっているため、その姿はかなりシュールだ。 しばらくして三砂が応援に駆けつけたタイミングで、読み通り綾香が司馬の家へ。だが、あろうことか、2人は部屋ではなく玄関で盛り上がってしまう。慌てて機材を持って司馬の部屋の玄関前へ向かう2人。なんとかスマホで録音を開始するのだが、渉は妻の不貞を目の前で観察している状況とあって平静ではいられない。 怒りと悔しさ、さまざまな感情が体を支配する中、渉が握ったのは左手の中指。声を出しては司馬と綾香にバレる恐れがあるため歯を食いしばるのだが、それがかえって良くなかった。力を込めすぎて、自分の指があらぬ方向に曲がってしまったのだ。 幸い三砂に治療の心得があったようで、家に帰ってから指の関節をハメ直すことでことなきを得た渉。その後シャワーを浴びながら決意を新たにしていた渉の脳裏によぎるのは、綾香へのプロポーズシーンだった。 「綾香さんは、人を好きになることの楽しさを教えてくれました。僕の人生を変えてくれて…ありがとうございました!」「もう一度だけチャンスをください。綾香さんの人生を変えさせてください!」。 その言葉を聞いて左手の薬指へ指輪をはめた綾香は、たしかに美しい涙を浮かべていたのだ。なにが彼女をここまで変えてしまったのだろうか。 SNSでは、「渉の回想シーンが辛すぎる…ほぼギャグみたいなシーンの後にこんなの持ってくるなんて反則だろ」「2人にもこんな時代があったんだなぁ。切ない…」「渉にどんどん感情移入しちゃうから、辛い気持ちになってきた。7割くらいギャグなのに」といった声が集まっている。