「V2G」がいよいよ実用化へ。仏ルノーが仕掛けるEV技術競争の新フェイズに注目
EV/PHEV大国の中国もいよいよ本気に
いまや世界最大のEV大国となった中国の動向も見逃せない。去る2023 年10月には、江蘇省に建設された過去最大規模となるV2G実証センターが稼働を始めた。50台の新エネルギー車(EV/PHEV)を系統電力に接続し、電力需要のピーク時を避けて充電するとともに電力網の需要が高まると逆に接続した系統に給電するシステムの実証実験を開始したのだ。小規模な実証実験はすでに2020年頃から始まっていたが、いよいよ実用化に向けての第一歩に踏み込んだ形である。 自動車の動力源が内燃機関からモーターに置き換わるのがEVシフトの第一段階だとするならば、2024年はその第二段階に踏み込むことになる。今後どのような形で世の中に浸透していくのかは予測が難しいが、世界は次のフェイズに突入しつつあることは間違いなさそうだ。