全米メディアもマー君vs大谷に熱狂。「NBAドラフトより見ごたえあり」
同じくNYメディアのニューズデイ紙は、「ヤンキースの田中が、大谷との大リーグでの最初の対戦で勝者となった。田中対大谷の投手対決を望んでいたファンたちは投手対打者という、ご褒美に気を休めた」と伝えた。記事は「この日、ブロンクス(ヤンキースタジアムのある場所)で起きたことは(マーベル映画の)『Avengers: Infinity War』ほど、楽しませてくれなかったかもしれないが、NBAのドラフト抽選よりも、はるかに見ごたえのあるものだった」と表現した。 「田中と大谷は、直接対決について(その発言は)控えめだったが、その一方で、筋肉は張り、緊張していたのかもしれない。メディアが誇張して、対戦をあおる中で、野球狂いの金魚鉢の中で、人生のほとんどを過ごしてきた2人は(試合前に)波を立てることを望んでこなかった」と、日本人らしい対決の様子を報じた。 それでも、「打撃練習での大谷の強打に始まり、日曜日に大谷を打ち倒すことによって第1ラウンドをものにした田中に終わるまで、いくつもの記憶に残る輝かしい瞬間を残してくれた」と、2人による注目の対戦が期待通りに行われたことを伝えた。 記事は、また「エンゼルスが大谷をブロンクスでの先発から意図的に外したことでヤンキースは、プレーオフ前に彼と対戦することはもうないという話もあったが、これは先の話。今の時点ではヤンキースは有利に立った」とし、ヤンキースが3連戦で大谷を完ぺきに抑え込んだことを紹介。「もし自分に対して何か(攻略法を)持っているのであれば、それが何かはわからない。自分は気にしていない」という大谷のコメントも加えた。そして、「もし次があるのであれば、プレーオフで期待されるべき大きな売り込み材料となる」と、次なる田中―大谷の対戦の可能性をほのめかして締めくくっている。 一方、エンゼルスの地元のロサンゼルス・タイムズ紙も「ヤンキース投手は、同郷の日本人選手の大谷より勝った。彼らの期待された先発対戦は日曜に起きず、大谷と田中の対決も、ほとんどあっけなく終わった。大谷は、大リーグで初めて顔を合わせた同郷(の田中)から2度三振を喫し、1四球だった」と報じた。 記事は「大谷が日本で田中と最後に対戦したのは2013年で、その年は、11打席無安打(6三振)と抑え込まれている。エンゼルスの一員としてヤンキースタジアムに初めてやってきたルーキーは、まるで過去に幻惑したかのように打ち取られた。継続してブーイングを聞き続けた大谷は、3試合のシリーズで打者として9打数無安打5三振、4四球に抑えられ、打率は.291に下がった」と、大谷が東海岸で輝けなかったことを残念がった。