37歳織田信成 SP首位発進で11年ぶり全日本に大前進 出場決めれば「家族も無理やり連れてくる」「手合わせてもらえる演技を」
「フィギュアスケート・西日本選手権」(2日、日本ガイシアリーナ) 男子ショートプログラム(SP)が行われ、2010年バンクーバー五輪代表の織田信成(37)=大阪スケート倶楽部=は、目立ったミスのない華麗な演技で82・04点をマークし、1位となった。首位発進で11年ぶりの全日本選手権(12月、大阪)出場に大きく前進し、3日のフリーに臨む。 千両役者は「マツケンサンバ」に乗せて会場のボルテージを最高潮に持っていった。最初の4回転トウループ-3回転トウループの連続ジャンプを決めると、以降も目立ったミスはなく圧巻の演技を終え、観客は総立ちで拍手。若々しい37歳は「緊張はしていたが、6分間(練習)でジャンプの感触が良かったので、それを信じて思い切りいった。お客さんを巻き込めてよかった」とうなずいた。 2022年秋に9年ぶりに競技復帰し、1度目の現役引退となった13年大会以来、11年ぶりとなる全日本選手権出場に目標を定めており、今大会で上位9人に入れば念願の切符獲得となる。また、9月に大阪で行われた近畿選手権で3位となった演技後、今季限りで現役を退く意向を表明している。 今大会には子供が応援に来てくれなかったというものの、「全日本に出られたら無理やり連れてくる」とニヤリ。さらに、今年の全日本選手権は地元の大阪開催とあって「本当にラッキー。やっぱり大阪で、全日本はこれが最後になると思うので、家族も無理やり連れてくる(笑)。全員にしっかり(勇姿を)目に焼きつけてもらって、僕が死ぬときに『あの時頑張ってたな』と手を合わせてもらえるような演技ができたら」と笑いを誘った。