<甲子園交流試合・2020センバツ32校>夢舞台へ準備万全 大分商「全力尽くす」 花咲徳栄と開幕戦 /大分
10日から始まるセンバツ交流試合の開幕試合(10日午前10時予定)で花咲徳栄(埼玉)と対戦する大分商。創部100年目で、甲子園出場回数は県内最多の春夏通算21回(中止となった今春のセンバツを含む)を誇るが、現チームが甲子園の土を踏むのは初めてだ。【辻本知大】 【真夏の熱闘】交流試合の写真特集はこちら 昭和時代は抜群の強さを見せた大分商も、平成になってからは私立の強豪校に阻まれて甲子園出場は3回にとどまった。だが令和に入った昨秋の県大会ではノーシードから勝ち上がり、秋の九州大会で準優勝。23年ぶりのセンバツへの切符を手にしていた。 ところが新型コロナウイルスのために大会は中止に。交流試合の出場は決まり安堵(あんど)したのもつかの間、県の独自大会(県高野連主催)では、まさかの初戦敗退を喫したのだ。 ノーシードの日本文理大付に0-3の完封負け。左足のけがで先発を回避した川瀬堅斗主将(3年)は「シードの初戦は難しい。どこかに甘さがあった」と悔しさをにじませた。課題は沈黙したバッティングだ。「相手の球を振り抜けなかった。打撃力の弱さを何とかしないと」と副主将の渡辺温人選手(3年)。 敗退してからは1日の練習全てを打撃に費やし、メニューも見直して、バットを1日1000回以上振ることにした。部員たちは交流試合でその成果を発揮するつもりだ。 現チームの選手たちは甲子園で試合をするのが今回が初めて。まだ見ぬ夢の舞台に、モチベーションは高まっている。川瀬主将の故障も完治し、開幕戦への準備は万全だ。 川瀬主将は「これが本当に最後なので悔いは残せない。全力を出し尽くしたい」と決意を固めた。