黒岩彰氏ら輩出の嬬恋高、一般生徒も全国募集へ…スキー・スケート選手限定から拡大
「地域科学」や「地域数学」など探究の基盤となる科目も新設。浅間山の噴火や村の人口統計といった題材を活用し、地域住民の協力を得ながら学習を進める。
県から委嘱されて改革について助言する県高校魅力化アドバイザーの阿部剛志さん(47)は「地域の応援があれば探究のテーマが広がり、生徒も入学したくなる」と話す。岩手県立大槌高校では、住民と地域探究を行った結果、主体的に学ぶ生徒が増え、入学者も4年で1・5倍に増加したという。
住まいの確保
県外の生徒受け入れでカギとなるのが住居の問題だ。
県内では尾瀬(沼田市)、万場(神流町)の県立高2校も県外募集をしている。尾瀬高は一般家庭などに下宿できる制度があり、直近5年間で計37人が入学した。一方、受け皿が少ない万場高は、県外からの入学者は10年度以降ゼロだ。
嬬恋高の募集拡大を受けて、嬬恋村は村営住宅を改修して生徒が住めるようにする。事業費約700万円をかけ、工事は年度内に終わる予定だ。村未来創造課は「入学に間に合うよう準備を進めている。安心して来てほしい」としている。