１４日、シート打撃に登板した大勢

　ファームで調整中の巨人・中川皓太投手（３０）と大勢投手（２４）が、１９日のセガサミーとのプロ・アマ交流戦（Ｇ球場）で実戦復帰することが１７日、分かった。阿部慎之助監督（４５）も異例の視察で、自らの目でチェックする。 　待ちに待った２人の復帰の足音が近づいてきた。阿部監督は、１９日のセガサミー戦で中川と大勢が実戦復帰することを明かした。「１９日に投げると聞いてるから見に行くよ」。捕手出身の指揮官自らＧ球場で異例の生チェックを行い、２人の復帰プランを決める予定だ。 　中川は開幕から勝ちパターンの一角として起用されたが、左膝痛の影響もあり、８登板で０勝２敗、防御率９・００。４月１４日に登録を抹消された。万全を期すために、この２か月間で左膝をはじめ自身の体を一から見つめ直した。今月１３日には実戦形式のシート打撃に登板。打者計１１人と対戦し、安打性の当たりはゼロ。「すごく前進したと思います。チームに迷惑をかけているので申し訳ないですけど、いい時間を過ごせた」と手応えを得た。 　大勢も開幕から守護神を務めていたが、５月３日の阪神戦（東京Ｄ）で右肩の違和感を訴えて、緊急降板。同４日に出場選手登録を抹消された。今月上旬にはブルペンに入れるまでに回復すると、１４日には約１か月ぶりの実戦形式となるシート打撃に登板。最速１５５キロをマークし、「何の違和感もなくマウンドに立てた」と力強く語った。 　ここまで救援防御率は、リーグ３位の２・３０。２人が離脱以降も、代役守護神を務めたバルドーナードや高梨、ルーキーの西舘らブルペン陣が一丸となって踏ん張ってきた。最近はリリーフ陣にも疲労の色が見えてきていただけに、２人が戻ってくれば心強い。１軍への復帰時期については、万全を期すため慎重に見極めることになるが、前半戦のうちに帰って来られる可能性は十分ある。指揮官が「勝負は８月、９月」という終盤に向け、盤石のブルペン陣が完成する。（井上　信太郎）