松本幸四郎主演「鬼平犯科帳」が美しい 第三弾&第四弾独占初放送の価値とは
■松本幸四郎主演「鬼平犯科帳」“光の演出”に注目! 今年、新たな歴史の幕が開けた、松本幸四郎が火付盗賊改方長官・長谷川平蔵役を演じている「鬼平犯科帳」SEASON1が美しい。 【写真】 (左上から時計回りに)山田純大、浅利陽介、柄本時生、久保田悠来、本宮泰風、松本幸四郎 『鬼平犯科帳』は、1968年、文芸誌「オール讀物」で連載が開始された、池波正太郎による三大シリーズ(『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』)の一つで、累計発行部数3000万部を超えるベストセラー時代小説。1969年に初代・松本白鸚主演で映像化され、以来4度映像化されている。約55年の歴史があるテレビ時代劇「鬼平犯科帳」の新作となる幸四郎主演の「鬼平犯科帳」SEASON1は、華麗かつ迫力ある殺陣や時代劇ならではの伝統的な所作はもちろん、とにかく映像が美しい。特に光の入り方に力を入れており、ライトのセットを変えて同じシーンを何度も撮影しているほど。その光と影のコントラストが、登場人物たちの心情や各シーンをより深く表現している。 そんな「鬼平犯科帳」SEASON1から、「でくの十蔵」と「血頭の丹兵衛」が、時代劇専門チャンネルにて6~7月の2カ月連続で独占初放送される。 ■父・柄本明から受け継いだ時生扮する“小野十蔵”が軸に! 「でくの十蔵」は、第一弾のテレビスペシャル「本所・桜屋敷」、第二弾にして初の劇場版「血闘」に続く、第三弾。幸四郎演じる五代目“鬼平”(平蔵)の配下の同心・小野十蔵にスポットがあてられる。十蔵が、ある女との出会いから使命と情の狭間で揺れうごく様を描く。平蔵はそんな十蔵を案じつつも事件の核心に迫っていく。十蔵の選択と、その行く末に平蔵が抱く思いに注目だ。 物語のカギを握る十蔵に扮するのは、「本所・桜屋敷」「血闘」に引き続き柄本時生。中村吉右衛門主演作品で父・柄本明も演じた十蔵役を務めることについて時生は、「父と同じ小野十蔵役を演じることは、正直恥ずかしくて嫌だったが、やると決めたからにはやるという気持ちだった。そこにプレッシャーはなかった」と語っている。 ■松本幸四郎、本宮泰風、山田純大、浅利陽介、久保田悠来、柄本時生が裏側を語る! なお、「でくの十蔵」本編後には時代劇専門チャンネルでしか見られない、出演者たちが「でくの十蔵」を語り合うスペシャルトーク番組も放送される。火付盗賊改方のキャスト(松本幸四郎、本宮泰風、山田純大、浅利陽介、久保田悠来、柄本時生)が勢揃いし、緊張感溢れる本編とは一味違ったリラックスムードの中で、撮影時の思い出やお互いの素顔について、秘蔵エピソードを語り尽くす。ゆるりとした空気感とキャスト同士の仲の良さが心地よく、蔵出しトークも目白押しであるため、「鬼平犯科帳」ファンはもちろん、時代劇初心者も、いちトーク番組として十分に楽しめる内容となっている。 ■「血頭の丹兵衛」の見どころは? 一方で、「血頭の丹兵衛」はSEASON1のラストを飾る第四弾。第三弾「でくの十蔵」にて捕縛された盗賊・小房の粂八と江戸で凄惨な盗みを繰り返す盗賊の首領“血頭の丹兵衛”を巡る物語が展開される。火付盗賊改方に捕らえられた盗賊・小房の粂八は、大恩ある盗賊・血頭の丹兵衛が江戸で盗みを働いたことを知る。しかし、かつての丹兵衛に似ても似つかない凄惨なやり口に、粂八はその丹兵衛は偽物だと平蔵に訴え出るのだった。江戸から消えた丹兵衛を追う平蔵と、丹兵衛を信じる粂八。二人が辿りつく真実とは…? 小房の粂八役は、前作「でくの十蔵」に引き続き和田聰宏。また盗賊・血頭の丹兵衛役を古田新太が務める。さらに第一弾・テレビスペシャル「本所・桜屋敷」、第三弾・連続シリーズ「でくの十蔵」に引き続き、稀代の大盗賊 蓑火の喜之助役の橋爪功も出演。 なお、第一弾・テレビスペシャル「鬼平犯科帳 本所・桜屋敷」も6月8日(土)午後5時より、時代劇専門チャンネルにて放送されるため、この機会にあわせて「鬼平犯科帳」SEASON1の美しさをぜひ堪能して欲しい。 文=戸塚安友奈