親欧米派サンドゥ大統領が2期目就任 東欧モルドバ、エネルギー危機への対処課題
ウクライナに接する東欧の旧ソ連構成国モルドバで24日、11月の大統領選決選投票で勝利した親欧米派のサンドゥ大統領(52)の2期目の就任式が開かれた。就任式でサンドゥ氏は「民主主義や基本的人権、自由を全力で守ることを誓う」と表明した。サンドゥ氏は今回の任期で欧州連合(EU)加盟に向けたプロセスを加速させる見通し。 サンドゥ氏の直近の課題はエネルギー危機への対処になる。モルドバは従来、ウクライナ経由でロシア産天然ガスを輸入してきた。ただ、今月末にウクライナとロシア間の天然ガス通過契約が失効することでガス供給が止まり、電力不足が起きる恐れがある。モルドバは今月、非常事態宣言を出し、政府によるエネルギー管理を強化した。 ロイター通信によると、サンドゥ氏は19日の記者会見で「ロシアはウクライナ経由とは別ルートでのガス供給が可能であるにもかかわらず、代替ルートによる供給を拒否している」としてロシアを非難した。(小野田雄一)