厚生年金「男女の差」は年額で70万円以上!平均額やモデル年金をチェック
「国民年金(基礎年金)のみ」の人は月額平均いくらの年金収入なの?
1階部分の「国民年金部分だけ」の平均月額を見ていきましょう。 ●国民年金(老齢基礎年金)の受給額 〈全体〉平均年金月額:5万6316円 ・〈男性〉平均年金月額:5万8798円 ・〈女性〉平均年金月額:5万4426円 こちらは、大きな男女差がありません。続いて個人差も見ていきます。 ●【国民年金】受給額ごとの人数(1万円刻み) ・1万円未満:6万5660人 ・1万円以上~2万円未満:27万4330人 ・2万円以上~3万円未満:88万1065人 ・3万円以上~4万円未満:266万1520人 ・4万円以上~5万円未満:465万5774人 ・5万円以上~6万円未満:824万6178人 ・6万円以上~7万円未満:1484万7491人 ・7万円以上~:178万3609人 大きな個人差はなく、満額に近い水準で受給している人が多いとうかがえます。 ただし、月額6万円台の年金だけで暮らすのは難しいでしょう。自営業者などで年金が少ない方は、独自に対策を進めていると考えられます。 続いて増額となった2024年度の年金も見ていきましょう。
6月支給分から!2024年度の年金は2.7%の増額へ
物価上昇をうけて、2024年度の年金額は2.7%の増額となります。モデルとして例示されている年金額を見てみましょう。 国民年金の場合は満額で6万8000円。厚生年金の場合は夫婦合計で23万483円となりました。 ただし、この夫婦の年金は”平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で 40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」”という条件のもと試算されたものです、 働き方が多様化する現代では参考にならない世帯も多いと考えられるので、複数のモデル年金も確認しましょう。 厚生労働省が今年初めて提示した「現役時代の収入ごとの年金例」は以下のとおりです。 ・夫が報酬54万9000円+妻が報酬37万4000円:33万4721円 ・夫が報酬43万9000円+妻が報酬30万000円:24万9777円 ・夫が報酬32万9000円+妻が報酬22万5000円:25万5232円 ・夫が報酬54万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:28万4588円 ・夫が報酬43万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:26万967円 ・夫が報酬32万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:23万7346円 ・妻が報酬37万4000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:24万7101円 ・妻が報酬30万000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:23万978円 ・妻が報酬22万5000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:21万4854円 ・夫婦ともに短時間労働者だった場合の平均的な収入:19万6968円 ・夫が報酬54万9000円+妻が国民年金のみ加入:25万4104円 ・夫が報酬43万9000円+妻が国民年金のみ加入:23万483円 ・夫が32万9000円+妻が国民年金のみ加入:20万6862円 ・妻が報酬37万4000円+夫が国民年金のみ加入:21万6617円 ・妻が報酬30万000円+夫が国民年金のみ加入:20万494円 ・妻が報酬22万5000円+夫が国民年金のみ加入:18万4370円 例えば夫が報酬43万9000円、妻が短時間労働者だった場合、夫婦の年金額は26万967円です。 増額とはいえ、その上昇幅は物価上昇率を下回ります。多くの高齢者は、生活が楽になったと実感できないでしょう。