福島県西会津町のキリ林が「文化財の森」に 国宝や重文などの建造物修理に資材供給
国宝や重要文化財などの建造物修理に使う資材を供給する文化庁の「ふるさと文化財の森」に「西会津のキリ林」(福島県西会津町)が選ばれた。県教委が13日、発表した。県内からの選出は大内宿茅場(下郷町)、三島町キリ林(三島町、柳津町)に続き3例目。 西会津キリ林は総面積約7・5ヘクタール。このうち、約2ヘクタールがふるさと文化財の森に設定された。会津若松市の斎藤桐材店が所有し、苗木生産者らでつくる会津里山森林資源育成研究会と共同で管理している。色つやが良く、丈夫とされる会津桐(きり)が、千本以上栽培されている。 ふるさと文化財の森に指定されると、全国の文化財建築物の修理に必要な資材の供給地となる。林の維持管理費への補助も受けられる。 斎藤桐材店営業担当の斎藤洋一さんは「日本独自の文化である桐は、文化財を守る重要な役割を担っている。今後も一生懸命精進したい」と選出を喜んだ。 認定書交付式は19日、京都市の文化庁で行われ、斎藤さんと研究会の星比呂志会長が出席する予定。
他に選ばれたのは、新潟県佐渡市の「佐渡島茅場」、長野県小谷村の「雨中ショクの茅場」、熊本県高森、山都両町の「阿蘇南郷檜の森」。今回分を含めて全国で92カ所が選定されている。