イタリア式コメディ全開 「頭がよくても定職なし」ヤバイ教授たちの最終章
頭脳明晰、あふれんばかりの専門知識を備えたスーパーインテリの教授たちは、お金はうまく稼げない。それは実社会と共通する。そんなヤバい教授たちのリベンジを痛快なイタリア式コメディで描いた『いつだってやめられる』シリーズ(シドニー・シビリア監督)がいよいよ最終章を迎える。 半端ない専門知識を振りかざすさまが爽快 イタリア発コメディが面白い
ドラッグ“SOPOX”製造の罪で捕らえられてしまった神経生物学者のピエトロ(エルアルド・レオ)とその仲間たち。しかし、ピエトロは“SOPOX”製造の真犯人・ヴァルテル(ルイジ・ロ・カーショ)が神経ガスを開発してテロを画策していることに気付く。また、その犯罪の背景にも教育機関上層部の腐敗が絡み、放っておけないピエトロは仲間たちと脱獄し、テロが計画されている現場へと急ぐ。 三部作の最終章となる『いつだってやめられる 闘う名誉教授たち』は、これまでの謎と伏線をきっちり回収していくだけに、いつになくシリアスな展開。しかし、個性豊かな教授たちは専門知識を武器に、目の前の問題をクリアしながらも笑いをとる手法はそのままだ。随所に繰り出される教授たちの解説は今回もエッジが効いている。 収監されながらも、受刑者たちが指導を受けて本格的なオペラの発表会をするなど、いかにもイタリアらしい場面も。同シリーズを機に大ブレイクしたアルベルト役のステファノ・フレージが、ふくよかな体で美声を響かせている。 社会問題を孕みつつも、やはり娯楽作。果たして教授たちは名誉挽回できるのか?
『いつだってやめられる 闘う名誉教授たち』Bunkamuraル・シネマほか 11月16日(金) 全国ロードショー ※ 第一部『いつだってやめられる 7人の危ない教授たち』第二部『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』アンコール同時上映決定。