東京電力・福島第一原発の処理水放出をめぐり反発が強まる中国では、日本に向けて嫌がらせの電話をする動画の投稿が相次いでいます。 ――中国のSNSより 「はい、参議院でございます」 「もしもし、なぜ核汚染水を海に流したんだ」 これは、中国人の男性が日本の参議院に抗議電話をしたとして投稿した動画です。中国のSNSには、この他にも福島や東京の飲食店などに抗議電話をしたとする動画が多数投稿されています。 こうした事態を受けて、北京の日本大使館は26日、SNSで「迷惑電話は犯罪行為」と警告、中国政府に厳正な対処を求めました。 また、SNSで化粧品など日本製品のボイコットを呼びかける投稿が相次ぐ一方で、「処理水を心配する必要はない」といった投稿内容は削除されていて、海洋放出に抗議する中国当局の意向と異なる内容は削除された可能性があります。 現地の日本人学校にも嫌がらせが起きていて、江蘇省の日本人学校で25日、卵が投げ込まれたほか、前の日には山東省の日本人学校にも中国人の男が投石する事件がありました。 こうした中、北京にある日本大使館では、26日に開催予定だった日本人ピアニストによるイベントを延期しました。夏休み期間中ということもあり、現地に住む中国人や日本人の親子連れ100人以上が来場する予定だったため、万が一に備え安全を考慮して対応したということです。