アマ相手3軍こそ「一番負けてはいけない」巨人・駒田徳広3軍監督が勝敗への意識求める
巨人3軍は、今季35試合を終えて27勝5敗3分けと高い勝率を残している。駒田徳広3軍監督(61)がここまでの戦いを総括し、ナインに目の前の1勝にこだわる姿勢を求めた。 * * * * 投手陣の頑張りと、守備力が向上したことで大量失点の敗戦はなくなりました。いま一番の課題は打撃です。社会人の強豪相手では変化球中心の投手から点が取れず、どの球種を、どの方向に、どんな打ち方で、と頭の中で整理して再現することができていません。その勇気を持たせてあげることも必要だと感じています。 個々の選手では村山や宇都宮には打席でのいやらしさが必要ですし、けがから復帰した平山、三塚の打力には期待したい。投手では鴨打がベース板の上での球の強さが出てきて、徐々に5回を投げられるようになったことは大きな収穫です。富田もいい投球が増え、不安なくしっかりと腕を振れるようになってきました。 育成において勝利は二の次と思われるかもしれませんが、私は一番負けてはいけないのが3軍だと考えます。1、2軍はNPB同士、負けても取り返すことができますが、アマチュア相手の3軍は違います。ファンや対戦相手に「だらしない」と思われない試合をする責任があり、それが原前監督や阿部監督の意思です。 ですが、バントを多用して、小手先で勝利しようとは全く考えていません。彼らの能力がしっかりと発揮されて勝つために、練習をさせ、考え方なども教育していく必要があります。勝敗を度外視して育つのと、常に意識して育つのでは同じ1軍選手でも必ず違いが出ます。巨人は、選手が勝利のために優先的に働いた中でタイトルを取る集団でなければいけない。だからこそ、3軍でも勝敗に「悔しい」という感情を持ち続けてほしい。巨人が成してきた文化を伝えることが、私の役割でもあると思っています。(巨人3軍監督・駒田 徳広)
報知新聞社