新語・流行語の楽しみ方学ぶ やくみつるさんが講話 県奄美パーク
鹿児島県奄美パーク主催の文化講演会が4日、奄美市笠利町の同施設であり、漫画家のやくみつるさんが「2024年の言葉を振り返る」と題し講演した。02年から「新語・流行語大賞」の選考委員を務める立場から、過去にノミネートされた言葉や今年あった出来事などについて解説。時代を象徴、反映する新語・流行語を選ぶ楽しみ方をアドバイスした。 やくさんは「W杯」「内部告発」(02年)、「チョー気持ちいい」(04年)、「政権交代」(09年)など、歴代の大賞やトップ10入りした言葉を紹介。「新語・流行語は楽しいものだけでなく、時代を反映する言葉。『スマホ』(11年)や『ドローン』(15年)のように、当時はなじみがなくても、今では生活に必要なものも多い」と解説した。 24年の出来事からは、メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手が今季記録した50本塁打、50盗塁の偉業を示す「50―50」、政治と金の問題を表した「裏金」など、自身が選ぶ新語・流行語トップ10を列挙。選考委員会は俳優や言語学者、お笑い芸人など各界の6人で構成するが「公募で決めると逆に投票に偏りが出る。各委員に得手不得手があるが、合議の方が最良の選択ができる」と強調した。 今年は今月上旬にトップ30が発表され、12月の第1月曜日にトップ10の中から大賞が選ばれる。やくさんは「皆さんもトップ30の中から、自分なりのトップ10と受賞者を選ぶことで、この賞でもう一盛り上がってほしい」と呼び掛けた。 講話後には、未就学児や児童を対象に即席の似顔絵教室を開催。モデルの特徴や印象を踏まえ、輪郭、前髪、髪全体の長さ、顔の順番で描くようアドバイスした。