女子サーブル個人では３回戦で姿を消した江村。団体戦で借りを返したい。写真：金子拓弥（JMPA代表撮影）

　日本勢にまたしても波乱だ。 　現地７月29日、大会４日目を迎えたパリ五輪は、グラン・パレにてフェンシング女子サーブル個人の試合を実施。開会式でブレイキン男子の半井重幸（Shigekix）とともに日本選手団の旗手を務めた世界ランク１位の江村美咲は、同24位チェ・セビン（韓国）との３回戦に7-15で敗れ、まさかのメダルなしで同種目を終えた。 【画像】パリ五輪で日本選手団の旗手を務めた女子フェンシング・江村美咲を厳選ショットで特集！ 　2022、23年の世界選手権を連覇するなど、エースとして日本の女子フェンシング界をけん引してきた江村。しかし今回の試合は、序盤から相手にリードを許す苦しい展開となり、第１ピリオドを4-8のビハインドで折り返すと、第２ピリオドもその差を縮められず。３回戦敗退は、初出場の21年東京五輪に続き２大会連続だ。 　一方、対戦相手にとっては大舞台での金星。試合後、韓国メディア『MKスポーツ』は、「チェ・セビンが今大会最大の番狂わせを演じ、強力な優勝候補として浮上」と速報し、江村を「金メダルの有力候補だった」と紹介しながらも、「３回戦でチェ・セビンに阻まれ、ジャイアントキリングの餌食となった」と報じている（※結果的にチェ・セビンは４位）。 　さらに『hankooki.com』も、「この勝利に驚かされるのは、対戦相手の江村美咲が世界ランク１位の選手だからだ」と同試合の衝撃を伝え、「世界24位の選手がナンバーワンを打ち破り、最大の波乱を起こした」と報道。韓国紙『スポーツ朝鮮』は、「22、23年世界女王の江村を相手に圧勝」とアップセットを伝えていた。 　現地８月３日の団体戦では、まだメダル獲得のチャンスが残されている江村。世界女王のハイパフォーマンスに期待したい。 構成●THE DIGEST編集部